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利他精神で夢を語る 横山公大さん(全旅連青年部第20代部長)(2)

―青年部2年間を「旅館の基本が学べる場にしたい」とおっしゃっていましたが、具体的にどのような取り組みになりますか。

チーム力で目的完遂

僕たち後継者は、何だかよく分からないうちに役員になってしまったりします。20代そこそこで常務や専務になったところで世間ではまるで相手にならない。役職負けをしてしまったり、妙にチヤホヤされてしまい、いつの間にか勉強するタイミングを逃してしまったりしているのが現状なのではないでしょうか。

だからこそ、青年部でノウハウを築きたい、社長が息子を安心して修業に出せる場所であれば出向の意味もあり、勉強と同時に大切な人的ネットワークも築けます。

P/L、B/Sはもちろん仕入れ価格、旅館の歴史や諸先輩方からの勉強など、2年間でみっちり勉強できる場所をつくり、単年度で終わらず、永続できるよう土台を築きあげればと思っています。

―青年部は仲良しグループであってはいけない、チームでなければならないと以前お話しされていましたね。

グループとは、複数の人間の空間的、目的的、心理的な集まり―とあります。一方、チームは、共通の目的、達成すべき目標、そのためのアプローチを共有し連帯責任を果たせる少人数の集合体とあります。

それぞれに意味がありますが、委員会はまさにチームでなければなりませんし、正副部長会、ブロック長会、そして各都道府県もこの認識が大切ではないだろうかと考えます。チーム力を持って各委員会の目的、目標を完遂できるよう努めてまいります。

「きっかけづくり」役割

―震災直後の青年部長就任ですね。

事の大小はありますが、毎期必ず何らかの社会的問題を抱えています。しかし今回の大震災は規模が違います。全旅連においても、多くの犠牲者が出ており組合数の減少も免れません。

その中で僕ら若手ができること、それは新しいことを考えることだと思います。変えなきゃ、変わらなきゃと言い続け、なかなかできなかった時代、自分に終止符を打ち、今最高の機会を目の前にし何もしないわけにはいきません。僕の役割、青年部の役割は、きっかけづくりにしかならないかもしれませんが、必ずこのチームで大きな『きっかけ』をつくります。

こんな時期なのに被災地で結果を出している施設もあります。共通するのは『凡事徹底』。今まで忙しくてできなかった凡事を見つめ直し、その大切さも共に分かち合えればと思います。

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