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女子力に訴求し販売好調 JTBWV西日本「姫様」シリーズ(2) "提案型"で需要開拓

具体的には、9月8日に開催された神戸コレクション2012秋/冬にブース出展した。ブースでは、JJとコラボしたパンフレットを配布したほか、スマートフォン向けのアプリを無料配信し、プロカメラマンによるフォトセッションも行った。

神戸コレクションやJJとコラボ

配布したパンフレットは、今年3月に開催した神戸コレクション2012春/夏会場で募集した「女子旅つくるガール」によるものだ。応募総数約700組1400人の中から選ばれた3組6人が実際に現地へ行き、ホテルや食事、ショッピングなどのスポットを検証、お勧めプランを作りあげた。パンフに登場するのも、JJの読者モデルを起用した。

中身も従来の旅行パンフとは一線を画す。ページの3分の2以上は、モデルがハワイを楽しむ姿に終始。行程や代金などは申し訳程度に巻末に掲載されている。

また、スマートフォンの所持率が高い彼女たち向けの専用アプリは、女子力アップの旅行情報を入手でき、スマホで撮影した写真をプリクラのようにデコレーションする機能も付けた。

こうした戦略は、集客数に如実に表れた。ハワイ5日間で11万9千円―19万4千円という価格設定で、販売開始から1カ月半で1700人。今なお連日予約が続く状況だ。アプリへのアクセスもiphone版とアンドロイド版を合わせて1万近くに達している。

実は、女子旅シリーズは2010年7月から展開している。商品の企画立案から広告宣伝まで自社の女性スタッフによるプロジェクトチームが担当。女性への「ご褒美旅行」としてエステやスパなど女性向けの商品構成を特色として打ち出してきた。堅調に20代の海外旅行を押し上げてきたが、今秋登場の新シリーズほどヒットしたとは言い難い。

JTB西日本広報室では「まだ総括するには早いですが、パンフレットに読者モデルを起用し、20代から30代の層に人気の旬な現地情報を取り入れた、これまでにない提案型の商品になっており、その点がたいへん好評をいただいている要因とみています」と分析する。

ブログを見て来店した女性客が増え、コールセンター、ウェブによる申し込みも多いという。複数の販売チャネルを融合させ、最大化させることに成功したとも言えそうだ。それは、店頭販売を担う女性スタッフが「自分で行きたい」「販売したい」という評価を得たことが裏付けているのだろう。

「ハワイの販売が止まりません。恐るべし!女子力、です」と同社。

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