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北陸新幹線開業まで1カ月-沿線の魅力アピール(1) 富山「大人の遊び」提案

3月14日の北陸新幹線開業まで1カ月を切り、沿線の自治体や観光団体が、旅行先に選んでもらおうとフェアを開催したり、旅行会社やメディア向けの説明会を開くなど、東京でのアピールにスパートをかけている。開業一番列車の指定席券が数十秒で完売するニュースが大きく報じられるなど、メディアへの露出度もうなぎ上り。北陸新幹線ブームが加速している。

富山県は2月3日、メディアを対象にした観光説明会を都内で開いた。「富山で休もう。」キャンペーンで3―5月に体験できる特別プログラム「大人の遊び、33の富山旅。」を紹介したほか、里山の食材を使った料理「とやまの山幸」の試食会を行った。

「大人の遊び、33の富山旅。」は、北陸新幹線開業に向け準備を重ねてきた富山の楽しみ方の提案集。2013年秋にリリースし、参加した旅行者や受け入れ施設の声を参考に定番化や商品としてのブラッシュアップを図ってきた。

今回は県内の14市町で富山を満喫できる33の過ごし方を、通年プログラムと四季のプログラムとして冊子にまとめている。冊子は5万部を県内外で配布する。

富山県

知的好奇心を満たす旅を
紹介した富山県の皆さん

プログラムの共通テーマは、大人の知的好奇心を満たす旅。富山市では桜並木の松川遊覧ガイドとます寿しの食べ比べ。黒部市では生地(いくじ)漁港にまったり浸る旅を提案。散歩がてらに新鮮な魚と地酒を購入し、堤防から灯台や夕陽を眺めながら一杯やれば、そこは夕陽BAR。朝日町では海岸でヒスイ拾いと石の絵付け体験。滑川市では宿場回廊で「ちょい食べガイドウォーク」を推奨。ホタルイカのバーガーやにぎり寿司、その日に取れたての魚料理や深層水塩おむすびが、カフェやレストランなど4軒の飲食店で特別メニューとして用意されている。立山信仰で知られる立山町では宿坊カフェと護符づくりが体験できる。つくった護符は雄山神社で入魂式が受けられる。

富山の食と言えば、富山湾で水揚げされる「きときと」(新鮮)な魚。ブランド寿司として売り出し中の「富山湾鮨」は、すべて富山湾で獲れた天然ものの地魚を材料に使う。10貫で2千―3500円。県内の多くの寿司屋で食べられる。

しかし、この日の説明会で試食したのは、「とやまの山幸」。3月から県内8つの旅館やレストラン、オーベルジュで、山幸プランとして、それぞれのシェフが手掛ける独創的な料理を提供する。いずれも値段は1万円以上。富山県の担当者は「強力にPRしていきたい」と力をこめた。

県内の新幹線駅は黒部宇奈月温泉駅、富山駅、新高岡駅の3つ。このうち東京―富山間は最短2時間8分で結ばれる。

北陸新幹線開業まで1カ月-沿線の魅力アピール(2) 加賀温泉郷「ていねい」宣言に続く

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