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日本の美を究極に表現するオペラ「夕鶴」大阪公演 佐藤しのぶさんが意気込み(1)

1952年に大阪・朝日会館で初演して以来、約800回以上も公演されているオペラ「夕鶴」。2014年、新生フェスティバルホールのオープニングに公演したところソールドアウト。再演を望む声が大きかったことを受け、再演が決定。3月5日、大阪のフェスティバルホールで開催される。

主人公のつうを演じる佐藤しのぶ氏以下、スタッフの意気込みは強く、再演に向けて、先月、佐藤しのぶさんが来阪。オペラ「夕鶴」の見どころや制作秘話など、その魅力を語ってくれた。

そうそうたるスタッフの手腕を融合

―「夕鶴」は作曲家で名エッセイストでもあった団伊玖磨氏がオペラ化。主役のつう役をぜひ佐藤さんにやってもらいたい、とかねがねおしゃっていたとうかがっています。しかし、現実はその姿を見ることはなく、団氏は2001年海外の地で急逝されました。

「団先生には、文化庁のオペラ研修所の時代からお世話になっていました。公私にわたっていろいろご指導頂きましたね。その先生から、『(夕鶴)を歌う気になったかね』といわれていたのですが、『私にはできない』と逃げてばっかり。いつかどこかで演じてお返ししなくてはと思っていました。その意味でも今回は感慨ぶかいものがあります」

佐藤しのぶさん

「夕鶴」の魅力を語る
佐藤さん

―それにしても演出や衣装関係など、そうそうたるみなさんですね。演出が市川右近、美術が千住博、音楽アドバイザーが森島英子、照明が成瀬一裕、衣装が森英恵、演出補・振付に飛鳥左近の各氏。どのようにそれらが融合していくのか楽しみです。

「本当に世界の第一線で活躍されているばかりで、最高の作品ができました・・・。なのですが、本音は崩壊するぐらいに大変でした。たとえば、市川先生はスーパー歌舞伎などを手掛けておられるので、『ツルは飛びますかね』といわれるし、千住先生は『日本はやはり桜がきれいね』。設定の季節は冬です・・・。そして、森先生は『華やかにいきましょう。華やかに』です。貧しく清貧なストーリーなのに(笑い)。しかし、さすがに最後にはうまくまとまり、これまでにない『夕鶴』を楽しんでいただけるのではないでしょうか」

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