まちづくり観光研究所とは
まちづくり観光研究所は、観光業界専門紙「トラベルニュース」が1997年より行ってきました観光振興アドバイザー事業をより発展、充実させるために2003年に発足させたものです。
地域住民が地域の中で眠っている素材を掘り起こし、磨くことで「地域の誇り」とする―。その誇りの素材を他地域から見にきてもらうことが、結果として観光になるという考え方がまちづくり観光研究所の基本的なスタンスです。観光、という言葉の意味が「国の光を見る、または示す」といったことでもわかるように、「国」を「地域」に置き換えると地域の光を見る、地域の光を示すという意味になります。
一般的には地域の素材を「観光資源」といいますが、当研究所では「資源」という言葉の響きには「無造作にあるもので誰でも勝手に使っていい」というイメージが強いため、「観光資産」という言葉を使っています。「資産」は地域の人たちが大事に守り育てたもの、資産になるよう大事にしてきたものと位置づけしているからです。
そういった意味からも観光地になるためのまちづくりを行うのではなく、まちづくりの行き着く先が観光であるというスタンスを持ち、あくまでも地域に住む人たちが「地元資産」のすばらしさを見直し、より魅力ある地域になるようにお手伝いをするのがまちづくり観光研究所です。
シンクタンクからドゥータンクへ
また、この研究所は単に思考するだけのシンクタンクではなく、行動するドゥータンクでありたいと思っています。机上だけの理論にとどまらず、動き、集い、語るなかで様々なアドバイスを行うというものです。これまで観光振興には学者、コンサルタント、旅行ライター、旅行会社など様々な分野の人たちがそれぞれの立場のなかでアドバイス等を行ってきました。しかし残念ながら、そのほとんどが現場を知らず自己の狭い視野のなかでしか、観光を論じることができませんでした。
まちづくり観光研究所は観光の現場に足を運ぶことを第一義としたメンバーで構成しており、そのなかでもトータル的な視野を持った研究員や、専門知識を有する研究員が様々な観点からまちづくり観光のお手伝いをしています。それに加えて研究員はまちづくり観光に積極的に取り組む人たちとの幅広いネットワークも持ち、観光地やまちとの情報交換を行うなどヒューマンネットワークをベースにした活動を行い、まちづくり観光を行う人たち同士を結ぶ役割も果たしています。
まちづくりや観光の現場を最も知り、ヒューマンネットワークを活かして行動するドゥータンクこそが、まちづくり観光研究所といっていいでしょう。
まちづくり観光研究所
所長 奥坊一広
事業内容
- 地域振興
- 商店街活性化
- 観光関連業振興
- シンポジウム・イベント企画運営
- 大学講師派遣など
「住民参加のまちづくりが、結果として観光地になる」ことを基本視点とし、まちづくりと観光のあり方や今後の観光地のあるべき姿などを研究しています。関西を中心とした研究者・実践者の協力を得て、まちづくりに関するアドバイザーの派遣、調査、研究、コーディネートなどを行い、各方面から高い評価をいただいています。