ＨＩＳ、ＡＮＡと提携し国内旅行と訪日旅行を活性化

エイチ･アイ･エス（ＨＩＳ、平林朗社長）と全日空（ＡＮＡ、伊東信一郎社長）はこのほど、国内旅行と海外訪日旅行の掘り起こしに向けて提携したことを明らかにした。

提携の第１弾として３月１日から、これまで海外旅行のみの取扱い店舗を含むＨＩＳ全店舗（２６５店舗）で、ＡＮＡの国内線を利用する提携記念国内旅行商品ブランド「Ｃｉａｏ（チャオ）」を発売する。提携記念国内旅行商品としては北海道、九州（ハウステンボス）、沖縄（本島・石垣島）の３方面４商品を用意した。

ＨＩＳの国内全店で国内旅行商品を販売するのも、Ｃｉａｏブランドでの国内旅行商品の企画も今回が初めてになる。

また、両社はＡＮＡの国内線（羽田―長崎）・国際線（東京―上海）と、ＨＩＳの子会社ＨＴＢクルーズが長崎―上海間で２月末より運航を始めた大型クルーズ船「オーシャン・ローズ」を組み合わせた日本発の旅行商品と中国で中国発訪日旅行商品の発売を４月より始める。

さらにＨＩＳでは、従来から取り組んできた国内宿泊予約サイトを３月から「スマ宿」としてスタート。「旅のコンシェルジュ」サイトと位置づけ、消費者が旅行目的に応じて検索できるシステムにし、国内旅行に出かけやすいサイトを構築していく。

海外旅行の取扱額比率が全体の94・１％（昨年度）を占める同社では、海外旅行の軸足を強化する一方、ＡＮＡとともに国内旅行市場の活性化とアジアを中心とした海外訪日旅行需要の創出を実現する。それぞれの強みを生かした取り組みを今後とも継続して行う方針だ。