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三位一体で地方創生 地旅の宿ネット、九州ブロックが研修会

15/05/15

全旅(池田孝昭社長)はこのほど、熊本市内で九州地区地旅(じたび)の宿ネットワーク研修会を開き30人が出席した。

地旅の宿ネットワークは、地旅(着地型観光)による地域活性化を旅館ホテル、地元旅行会社、地域が三位一体で推進することが目的。3者が協働して地旅を企画造成し、地域経済に寄与する高付加価値の創造や競争力強化を図る。全国10ブロックで組織化する予定で昨年8月、全国に先駆けて九州ブロックが発足した。

九州ブロック会の高島淳一会長(黒川温泉・湯峡の響き優彩)は「昨年8月に発足したが、地旅商品の造成や地域活性化など形にできる取り組みが行えなかった」とし「我々が地域行政と連携し、地域の素材を提供することで、全旅に商品化していく流れをつくりたい」と話した。

池田社長は「国が取り組む地域創生を先取りできるよう、各県の行政と我々のネットワークの責任者とのパイプを深め、地域活性化と利益が上がる地旅を造っていきたい」と話した。

続いて池田社長は同宿ネットワークについて説明。「会員の数だけを増やしても仕方がない。やる気のある人が集まり地域活性化に取り組み、成功事例を発表すれば必ず自施設のためにもなる」と強調し、差別化した地域素材の掘り起こしから始めようと呼びかけた。

九州ブロック会では今後、会員施設を紹介するパンフレット「地旅の宿・九州版」の作成を予定しており、パンフレット制作や地旅に関する意見を交わした。

その中で、参加者から「地旅という取り組みは今日参加して理解できた」「具体的な地域の情報を地元の旅行会社に伝えたい」「すでに着地型的なツアーを造っているが、販売の仕方がわからない。地旅の宿ネットワークに情報発信したい」といった意見が出た。

この後、トラベルニュース社の奥坊一広社長が「地方創生と地旅の宿ネットワークの持つ意義」をテーマに講演。「全国旅行会社と受入機関の協力会や協定旅館連盟が数多くあり、その関係は車の両輪として例えられる。しかし、その実態は輪の大きさが違っていて、前へ進めない場合が多い」と指摘し、「地域創生というフォローの風が吹いている今こそ、健全な車の両輪の関係を構築し、全国のモデルとなるブロック会にしてほしい」と話した。

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