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"関係性"をつくる 日本旅行Tis大阪支店(2)

平日の午前、TiS大阪支店の店内。すでに、カウンターのほとんどの席は客で埋まっている。ロビーにも多くの客がパンフレットを眺めながらたむろしている。1日平均で200―300人が旅行申し込みや相談で席につく。単純な来店客はもっと多く、番号札の発行枚数は400―500枚に達する。

客と向き合いファンづくり 西日本最大級店舗の挑戦

その数をシフト制で30人前後(総員は60人)の要員で対応しなければならない。不特定多数の来店客に対して、カウンターではどうしても"さばき"になってしまう。

「だけど」と、昨年10月に支店長に就いた上田純子さん。これまで自身がいた京都などローカル支店で築いてきた顧客との関係性を、この日本旅行の旗艦店でも作り上げたいと思っている。

混雑する店内で、フロアを行き来するスタッフがいる。フロアマネージャーと呼ばれ、客の質問やカウンター待ちの客に対応する専門スタッフだ。上田さんをはじめ彼らには、携帯端末が渡されている。端末にはカウンター待ちの人数が表示され、何番の人が何分待っているかも表示される。「ローカルな店ではカウンターのスタッフがお客様に直接お声掛けできますが、ここではままなりません。端末を見ながらフロアマネージャーが適時お客様を誘導していくことが必要になるんです」と上田さん。

店との関係性が弱い不特定多数の客だからこそ、あそこの店は放ったらかしにされる、散々待たされるなどと思われたら、その客は二度とTiS大阪支店に来ることはないだろう。端末は客との関係づくりの入口にあたるものだと、上田さんは考えている。

「もうすぐリニューアルオープンから1年が経とうとしています。1年目は多くのお客様にお越しいただき集客力という点で成功しました。これから2年目に向けてはリピーター、ファンづくりなのです」

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