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地旅で国際交流(3) 継続こそ力なりを実感

言い換えれば着地型旅行によって、我々は21世紀においても堂々と勝ち組に残ると強く思ったのです。今までのような発地型も大事ですが、全国からお客さんに来てもらって、喜んで帰ってもらうような施策も必要なんです。

10年でフォーラムの規模は20倍に

我々だけの目線ではなく、行政または地域の農家、漁師、NPOなど地域に対して熱い思いを持っている人と我々会員がタイアップする。そのことは結果的に、地域経済に大きく貢献し、お年寄りの出番を増やしたり、都会の子どもたちのホームステイ等を行うことで地域人口の増加にも寄与するかもしれません。それが一地域住民であるANTA会員のこれからの責任であり、若い人たちも旅行業を目指して参画してくれるようになるでしょう。

着地型旅行をやらなければ、我々も地域もますます先細りになっていくという危機感が原動力でした。そこで、当時の通産省に申請した結果、ANTA―NETが生まれました。着地型商品を造るANTA会員、それを売ってくれる会員それぞれの事業仕分けを考えたのです。それまで我々は企画から仕入、販売、添乗までが仕事でした。仕事の範囲が変わるので、勉強会を開くことになり国内観光活性化フォーラムを企画したのです。

しかし、いろんなところで話しましたが、なかなか理解してもらえない。当時全国に旅行業の協同組合が28カ所あり、そのメンバーで旅行業界の発展と地域への貢献を目的とした全国旅行業事業連合会を設立しました。そして、この連合会が主催者となって第1回は大分県で開催することができたのです。

本年は第10回を迎えるわけですが、その間、紆余曲折がありました。ただ、もう一度原点に戻り、着地型旅行を研究、実践し地域を活性化していこうという目的を見つめなおす必要を感じています。

―国内観光活性化フォーラムの果たしてきた役割をどう捉えますか。

第1回は500名の参加者でした。それが第10回は1万名という20倍の規模になったのはたいへんうれしい限りです。回数を重ねて今まで我々が研究し勉強してきた結果、全国で250社が着地型旅行に一所懸命に取り組んでいます。また、各地の観光協会等においても着地型旅行の造成に励んでいただいています。継続こそ力なりを実感しています。

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