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美ヶ原を歩く(1) ロングトレイルが完成

2012年8月、全長45キロの美ヶ原高原ロングトレイルが完成した。もともとあった登山道や散策路をロングトレイルとしてつなぎ再整備した。トレイルの中心に位置するのは標高2千メートル、600ヘクタールの日本一広い高原台地、美ヶ原高原。古から野焼きや放牧が行われ森林のない草原ならではの眺望の良さから「アルプスの展望台」とも呼ばれ、富士山や北・中央・南アルプスまで国内の3千メートル級の山々が望める。足元に目を移せば四季折々に200種類以上の高原・高山植物が花をつける。

美ヶ原高原

幻想的な美ヶ原高原の雲海

連泊滞在へ受入体制を強化

美ヶ原観光組合や美ヶ原観光連盟、松本市観光温泉課では美ヶ原高原ロングトレイルを売り出そうと、さまざまな取り組みを始めている。

宿泊施設やオートキャンプ場などトレイル周辺に加盟施設の多い美ヶ原観光組合では宿泊客をトレイルの拠点となる三城エリアなどへ送迎できる態勢を整えていく。将来的には組合旅館同士で送りと迎えを分担し、トレイルを連泊需要につなげることも視野に入れる。

浅間温泉や美ヶ原温泉、崖の湯温泉の宿泊施設にもトレイル客への対応を呼びかけ、美ヶ原ロングトレイルの利用促進と、トレイルを活用した周辺エリアの宿泊施設や観光施設の活性化を目指す。

トレイルガイドの育成も急ぐ。従来、ボランティアガイドに頼ってきたが、プロのガイドを育成することで、ガイドの需要に応じてボランティアとプロが補完しあえる体制を築く。ロングトレイルを活性化させることでガイドビジネスを確立できれば、ロングトレイルは雇用の面でも地域に寄与することになる。

ガイド派遣についてはいまのところプログラムはできていないが、美ヶ原観光組合の小澤蔵生組合長は「ボランティアガイドの紹介であれば美ヶ原観光連盟に問い合わせてみてほしい」と話す。

松本市観光温泉課は信州松本・美ヶ原ロングトレイルガイドマップを作成した。マップでは美ヶ原台上コース、扉温泉―三峰山コース、烏帽子岩―武石峠など20の区間コースを難易度マーク付きで紹介している。

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