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福祉、JICA、産業―独自性に視察研修相次ぐ/駒ヶ根

市観光協会 研修旅行プログラムを充実

駒ヶ根市が、福祉や健康などの視察研修旅行先として注目されている。独自の介護制度など、全国でも先進的な取り組みが多い。一般社団法人駒ヶ根観光協会では受け入れ態勢を整備しており、法人団体向けに旅行会社からの問い合わせや送客が増えている。

4人に1人が65歳以上という高齢化が進む駒ヶ根市。住民参加の介護制度「困ったときはお互いさま―こまちゃん宅福便」で、市民が互いに支え合う結い文化を市社会福祉協議会がシステム化した。類例のない介護制度で、各地の自治体や福祉関係者から注目を集めている。

福祉関係では、障がい者の就労支援施設「社会福祉事業団~西駒郷」や、全国で初めて設置された日本聴導犬協会の「聴導犬・介助犬センター」もあり、いずれも視察し研修ができる。

また、全国に2つしかないJICA(独立行政法人国際協力機構)の訓練所では、青年海外協力隊の派遣を控えた人たちが学ぶ場所で、海外の貴重な資料を見ることや隊員と交流することができる。学校団体向けに体験入所の受け入れ、県内外の小学生が訪問した実績もある。近年では隊員派遣先の国々を対象としたインバウンド観光も視野に入れ、東京にある各国大使館にアピールした。

JICA

JICAの訓練所で交流

JICA

視察風景

そのほか、駒ヶ根商工会議所が全国の商店街として初めて導入したICカードの取り組み、B級グルメとして全国区を目指しているソースかつ丼のブランド化なども視察研修先として受け入れ態勢が整う。知名度の高い「養命酒」の工場見学なども可能で、様々な組み合わせで他地域にはない独自の観光プログラムを展開している。

駒ヶ根観光協会の小田切康男さんによると、2013年度は全国的に民生児童委員の役員の交代時期に当たり、視察研修旅行の動きが顕著に表れているという。そのため「駒ヶ根市周辺でしか視察研修できない特化した内容に加えて、日本一の高所の中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイの千畳敷駅などとの組み合わせにより、駒ヶ根に来なければできない旅を発信していきたい」と意気込んでいる。

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