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箱根大涌谷に新施設(2) 箱根ジオミュージアム

学芸員が明かす箱根の秘密

箱根ジオパーク(箱根町など1市3町)の拠点となる箱根ジオミュージアムが4月17日、箱根大涌谷の大涌谷くろたまご館にオープンした。40万年前に活動を始めた箱根火山。町の大部分が巨大なカルデラ内に位置する箱根。今なお活動を続ける大地と、自然災害を最小限に食い止めるための最新の土木技術がせめぎあう歴史。箱根ジオミュージアムは箱根についての新たな見方を提供してくれる。

箱根ジオミュージアムは延べ床面積450平方メートル。展示スペース220平方メートルに箱根の地質学的な歴史を凝縮した。入口から出口まで、ただ歩けば30秒で終わってしまうミュージアムの探検にはコツがいる。

箱根ジオミュージアム

箱根火山の生い立ちを紹介する
ジオミュージアム館内

まずは施設の目玉でもあるジオビジョンをじっくり見よう。CGを中心に1話約4分で4つの映像が繰り返し放映されている。お勧めは「箱根火山のおいたち」編から見始めること。約3000年前の水蒸気爆発により箱根の最高峰、神山が山体崩壊する様子を迫力あるCGで見せる。このときの崩壊が今の大涌谷をつくり、芦ノ湖をつくった。

ここから見始めれば、そのあとに続く「火山の恵みと脅威」編や最新の土木技術などによる箱根の防災編にも興味が涌くはずだ。まずは、箱根火山のおいたち編が始まるまで待とう。

映像を見たあとはパネル展示の見学に移ろう。学芸員がパネルごとに一話完結をテーマに厳選した箱根ジオパークのトピックスは約50話。読むだけでなく、学芸員に尋ねるのが2つめのコツだ。学芸員はいつも展示スペースにいるとは限らないけど、そうした態勢づくりをお願いしてきた。ゲストの満足度と滞在時間は高まり、増えるはずだ。

箱根ジオパークには大涌谷をはじめ、特色のある地質や歴史、生活を体験できる41のジオサイトがある。大涌谷しかり、芦ノ湖しかり、「あの爆発でできたのがこれか」。箱根ジオミュージアムを見たあとに見る箱根は一段と面白い。

同館では予約制で40人程度までの教育旅行や小グループの案内に対応している。

年中無休で開館は9―16時30分。入館料は高校生以上300円、小・中学生200円。10人以上の団体や高齢者、身障者、箱根フリーパス利用者などに割引がある。

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