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地域アイテムの露出を強化 あわら市観光協会・前田健二会長に聞く

あわら市観光協会の前田健二会長が就任して1年。前田会長にあわら市を取り巻く現状と現在の取り組みについて聞いた。

近隣観光地と連携してイメージづくり

―あわら温泉の現状は。

「1991年をピークに減少傾向でしたが、愛知万博が開かれた翌年の96年ごろから減少傾向は止まり、横ばい状態です。ただ地元の日帰り需要は減っており、関東方面やインバウンドに弱いため、その点が課題です」

―会長になって1年。どのようなことに取り組んでこられましたか。

「世代交代ということで、役員は一新しました。事業としてはホームページを新しくし、着地型旅行の素材集めにも取り組んでおり、4年後の北陸新幹線金沢開業までには地域の受け皿づくりの整備も行います」

―他地域との広域連携について、どのようなお考えですか。

「大阪から見れば福井県、石川県の違いはわかるでしょうが、関東方面では越前・加賀というゾーンとして捉えているところがあり、あわら・山代・山中・粟津・片山津といった5つの温泉を認識していただける取り組みも考えていこうと思っています」

「福井県観光としては東尋坊や永平寺があるので、そういったものを含めて広域観光圏をつくっていく必要はありますが、加賀地域との活発な連携も大事です。加賀・越前、北陸温泉でもいいので、加賀温泉郷の人たちと協議しながらイメージづくりを図りたいですね」

「新幹線が金沢まで来ると、金沢を中心に関東から多くのお客様がお越しになります。東京からだとJRや飛行機が中心になるので、金沢や加賀からもう少し足を伸ばしてあわらへ、といったことも視野に入れた施策が必要です」

「これからは現地に来てから観光するという着地型スタイルになると思うので、お客様には地域の様々なアイテムをわかりやすく露出していくことが求められます。その点は今以上にインターネットなどを使った情報の充実にも取り組まないといけません」

―福井市やあわら市で「陽子線ガン治療」が話題になっていますが。

「あわら温泉だけでなく市内の旅館ホテルで長期滞在して治療できる料金を提示させていただいています。陽子ガン線治療は費用がかかるので、あわら温泉としては温泉に入っていただくのはもちろんのことですが、宿泊費を抑えることが最高の協力になるのではないかと思います」

―「あわら湯けむり創生塾」の活動は。

「創生塾がこれまで取り組んできた湯めぐり手形、屋台村などは継続事業として行います。まもなく屋台村のある広場に芸妓組合や中国の文豪・魯迅が生涯敬愛した藤野厳九郎の記念館が設置されます。これを創生塾の塾生と新しいあわら温泉街のスポットとして活性化させる一方、創生塾は観光協会の傘下に入りましたので、観光協会全体として若手をこれからも育てていきます」

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