観光業界専門紙「トラベルニュースat」おすすめ国内魅力再発見の旅

繊維や鉄道、伝統工芸に個性 産業に触れる

地域の風土を知るためには、その地に根付く産業は重要な素材。丹波・若狭にも新旧様々な近代産業資源や伝統工芸がある。地域をもっと知り、もっと触れたい人に、産業観光を紹介しよう。

産業観光スポットが点在 大人から子どもまで

綾部市は、古くは「蚕都」と呼ばれたほど養蚕を中心に発展した「繊維のまち」。今でもこの地発祥の繊維メーカー大手・グンゼが工場を構え、JR綾部駅一帯に数々の歴史的建造物が残る。

「グンゼ博物苑」は、繊維のミュージアム。大正時代建造の旧本社事務所を活用した記念館や、繭蔵を使った歴史や技術を紹介する施設、世界の桑を集めた「桑の苑」など、綾部とグンゼ、繊維業の発展の歴史を伝えている。入場料は大人300円。

グンゼ博物苑

グンゼ博物苑は大正時代の建造物を活用

一方、福知山市は「鉄道のまち」。明治時代には鉄道が整備され、戦後も北近畿の鉄道拠点として機能してきた。JR福知山駅南口公園には転車台とSLが保存され、鉄道のまちの象徴として存在感を示している。

懐かしの鉄道風景に出会えるのが、「福知山鉄道館ポッポランド」。実物の蒸気機関車や動輪、高架化される以前の福知山駅周辺を再現した鉄道模型ジオラマ、昭和46年に廃止された北丹鉄道の品々など展示が充実しており、ファンにはたまらないだろう。入館無料。

福知山鉄道館ポッポランド

福知山鉄道館ポッポランドは
鉄道ファン垂涎の品々が並ぶ

おおい町は、若狭湾に突き出した大島半島に大飯発電所が立地。原子炉屋内を3分の1のスケールで再現した模型と映像で原子力発電の仕組みを説明する「エル・パーク・おおい」、バーチャルシアターや宇宙発電所アトラクションで地球と未来を考える「エルガイアおおい」があり、幅広い視点でエネルギーについて学べる。

伝統工芸では、篠山市の丹波立杭焼が知られたところ。素朴で飾り気のない作風は評価が高く、日本六古窯の1つに数えられる。同市今田町では窯元が点在し、焼物の郷を形成している。

立杭焼の振興拠点「陶の郷」では作品の展示や即売を実施。陶芸教室で絵付けや粘土細工を楽しむのもいい。立杭焼特有の伝統技法・登り窯の見学も。

立杭焼

登り窯の風景は立杭焼の伝統を感じさせる

小浜市では塗り箸や若狭塗といった匠の技が受け継がれている。「御食国若狭おばま食文化館」や「箸のふるさと館」などその技術が体験できる施設が充実。旅の土産にも人気の逸品だ。

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