観光業界専門紙「トラベルニュースat」おすすめ国内魅力再発見の旅

日本三景と世界認定の競演 海の魅力際立つ丹後

自然豊か、なかでも海の魅力に溢れる丹後の二大名所と言えば、日本三景・天橋立と世界認定・山陰海岸ジオパーク。いずれも風光明媚、物語性ある地として存在感を放つ。海が輝く春こそ、並び立つ両雄の魅力を今一度、探ってみよう。

辰年は天橋立で「龍めぐり」

今年は辰年ということで、まずは天橋立へ。「昇龍観」「飛龍観」の二大絶景、多くの龍伝説など「龍」に彩られた地ということから、天橋立観光協会では今年、開運招福に「龍めぐり」を提案。パワーに満ちた地だが、「龍」年は一層パワーが溢れているのだ。

天橋立ビューランドから見る「飛龍観」は願いを叶える如意宝珠を龍が授かり降臨する姿、傘松公園から見る「昇龍観」は龍が勢いよく天に昇る姿。そう聞くと縁起がありそうで、景観の美しさに触れるとまったくその通りと納得してしまう。

飛龍観からは智恩寺へ。文殊菩薩が悪龍を善龍へ改心させた伝説が残る。天橋立中央にある天橋立神社のご祭神は八大龍王、傘松公園の手前、元伊勢籠神社には昇龍・降龍の扁額が伝わり、眞名井神社には豊受大神の使いとして狛犬ならぬ狛龍が。成相寺には龍伝説から作られた左甚五郎作「真向の龍」がある。

とにかく周辺の名所は龍に彩られており、すべてをまわってご利益にあずかりたい。天橋立は神話から天と地、神と人、男と女を結ぶ聖地ということで、女子旅には欠かせない地といえそうだ。

天橋立観光協会では今後「龍めぐり」のツアーも造成する予定。従来の「パワースポット」としての天橋立などの着地型ツアーとあわせて、様々な角度からの天橋立の楽しみ方を提案していく。

天橋立

辰年の今年は天橋立へ。
「飛龍観」で願いが叶うかも

山陰海岸ジオパーク・丹後半島で”地球”を感じる

対するは丹後半島。こちらは "地質の世界遺産"山陰海岸ジオパークの東端で、海食崖や奇岩など特異な風景は四季折々の表情で地球のダイナミクスを感じさせてくれる。海岸線を東から西へ車を走らせよう。

最東端、経ヶ岬は海抜140メートルの断崖に白の灯台がそびえ、眼下一面には日本海の青。岬の周囲には約380万年前の柱状節理の海食崖も。透き通る風とどこまでも続く水平線が心地よい。

海岸段丘に広がる棚田「袖志の棚田」は地域の人々の暮らしを伝える。急峻な場所を生かした生活の知恵は美しい風景を生み出した。

ここからは波が創りあげた造形美が並ぶ。日本三景・松島を思わせる丹後松島、高さ13メートルの奇岩・屏風岩。そして丹後半島のシンボル・立岩は安山岩の柱状節理からなる高さ約20メートルの岩島で、その迫力に息をのむ。

驚きのあとは安らぎを。琴引浜は国の天然記念物・名勝。歩けばキュキュッと音を立てる鳴き砂は、砂の美しさの証だ。ゆっくり歩いて心を癒したい。夕陽百選の1つ、夕日ヶ浦の奇岩の背後に夕陽が落ちていく光景、久美浜湾の美しさがまぶしい小天橋も心を和ませてくれる。

京丹後市丹後町の道の駅「てんきてんき丹後」では地元ガイドツアー、漁船を使った海からのジオめぐりなどプログラムを用意。全国まちづくりサポートセンター丹後支所もジオガイドを行っており、こういったメニューを利用して深くジオに触れるのもいいだろう。

山陰海岸ジオパーク

見どころの1つ、屏風岩。
奇岩がいたるところにあるのが丹後半島だ

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