観光業界専門紙「トラベルニュースat」おすすめ国内魅力再発見の旅

世界遺産へ―長崎の"誇り"(1) 教会群とキリスト教関連-1

ユネスコの世界遺産暫定リストにあがっている「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」「明治日本の産業革命遺産―九州・山口及び関連地域」。概要を見ていこう。

独自の形態で景観守る 各地に教会堂

2007年にユネスコの世界遺産暫定リストに登録された「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」。世界遺産登録の早期実現に向けて、行政と地域の人たちが一体となって生活の場であり、祈りの場である景観を守っている。

長崎県西部海岸沿いと五島列島の島々に点在する「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」は、250年にわたる長い弾圧のなか日本的な生活・自然環境、民俗的習慣に独自の形態で順応し、13の資産として残っているものだ。13の資産のうち主だったものを紹介していこう。

大浦天主堂は1864年に再来日した外国人宣教師によって建てられた。それまで隠れて信仰を継承していた信徒発見の舞台となり、これを機に多く人たちがキリスト教に復帰。長崎各地で教会堂が建設されていく。明治以降、パリ外国宣教会の日本における再布教の拠点となる。

天主堂境内には国宝の大浦天主堂、重要文化財の旧羅典神学校のほか、2棟の施設が保存されている。幕末以降のキリスト教史でわが国初の国指定史跡にもなっている。

大浦天主堂

日本のキリスト教再布教の
拠点となった大浦天主堂

長崎市の外海地域では禁教化においてもキリスト教信仰は組織的に行われ、継承されてきた。1873年のキリスト教解禁後にド・ロ神父が私財を投じて建てたのが出津教会堂。すぐ近くにある旧出津救助院、マカロニ工場、記念館などの建物は禁教から教会復帰へと至る歴史的なプロセスを示す遺跡となっている。

出津教会堂

ド・ロ神父によって建てられた
出津教会堂

長崎 旅のおすすめサイト

購読申し込み
夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ