文化観光立市・堺の可能性－竹山市長と久保田ＪＴＢ常務が対談（3）

15/02/03

伝統に新しい価値を―竹山市長　自転車発祥で訪日客誘致を―久保田常務

―堺発祥のモノは多いですね。

竹山　学生相撲発祥は大浜です。堺旧港はこれからブラッシュアップしていきます。もともと港から興ってきたまちであることを知ってもらわなければなりません。

久保田　自転車発祥のまちですね。競技大会はやられているのですか。

竹山　昨年さいたま市がツール・ド・フランスを誘致しましたが、堺は何年も前からツール・ド・ジャパンを開催しています。

久保田　いま自転車がブームです。私どもでも沖縄、瀬戸内しまなみ海道などでお手伝いをしていますが、しまなみで８千人、沖縄も２千人が参加しています。堺が自転車発祥の地ということを組み合わせたストーリーができるとかなり浸透度が上がるのではないでしょうか。

竹山　姉妹都市のニュージーランド・ウェリントン市長が来日された時の第一声はシマノの話でした。シマノの自転車関連のパンフレットを渡すと大喜びでした。

久保田　台湾も自転車がたいへん人気です。自転車もインバウンドに間違いなくプラスになる。

竹山　健康と環境、そして新しいライフスタイルを創るツールとして自転車は見直されていますね。「さかいコミュニティサイクル」は中百舌鳥、堺東などポートがあるところで自由に乗り捨てでき、利晶の杜にもポートを設けます。

―食はどうですか。

竹山　釈迦に説法ですが、旅行の楽しみとは新しいものや素晴らしいものを見ることと、食べること、お土産を買うことですよね。市内にはうどん、そばの名店、あなご寿司やたこ焼きもあります。野菜は大阪府の生産量10％を占め、地産地消で売り出す計画です。

久保田　ところが現状は堺と聞いて食の面ではピンと思い浮かぶものが少ない。

竹山　茶の湯の発祥の地ですから、茶菓子も色々あります。ハサミや包丁、お線香など伝統産業品も現代の感覚を採り入れて、業者の皆さんと一緒になって新しいものを付加していきます。

久保田　食や物産は宿泊につながります。

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