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「わざわざ乗りに来てくれる鉄道」に JR四国、17年DCへ意欲

JR四国(泉雅文社長)の2015年度商品説明会が5月27日に大阪市内のホテルで開かれた。17年春の四国ディスティネーションキャンペーン(DC)に向けた取り組み、好調な観光列車などについて発信した。

四国でDCが開かれるのは14年ぶり5回目。説明会では、JR四国の半井真司専務取締役鉄道事業部長があいさつで「17年春の四国でのDCに向けて、観光列車の新設やブラッシュアップを行います」と意欲。また、松山市の野志克仁市長は「四国DCの行われる17年は愛媛国体、夏目漱石・正岡子規生誕150年を迎える年で、道後に新しい温泉施設の建設も考えています」と、ビデオメッセージを寄せてDCとの相乗効果に期待感を示した。

さらに、意見交換会では、泉社長が「最近のDCは継続性があります。わざわざ送客いただける四国を目指して頑張って行きたい」。四国ツーリズム創造機構の松田清宏会長も「DCの受け地として、この2年間突っ走りたい」とした。

説明会で報告されたJR四国の14年度の実績は観光列車が全体をけん引。予土線では、鉄道ホビートレインなど「予土線3兄弟」の運行で利用客が前年度より1割ほど増加した。予讃線(海回り)では昨年7月から登場した「伊予灘ものがたり」の乗車率が好調で、今春以降は連日9割を超えるまでに高まった。鉄道運輸収入全体ではLCC(格安航空)の就航や、昨年8月の台風被害で土讃線が10日間運休したことが影響し、対前年98%と4年ぶりの減収だった。

半井専務は「わざわざ乗りに来てくれる鉄道を目指して『癒し』をテーマに極めてまじめに取り組んだ結果、お客様に満足を超える感動を呼んでいると判断しています」と、観光列車の人気ぶりに手応えを感じている。

JR四国

四国鉄道観光の魅力をPR

そのため「伊予灘ものがたり」は今春のダイヤ改正から利用者目線でブラッシュアップ。車内での食事提供が唯一なかった道後編にはサンドイッチや季節のケーキをセットにしたアフタヌーンティー(3千円=乗車3日前まで要予約)を20食限定で設定するなど、サービスの充実を図った。

旅行会社への特別プレゼンテーションでは、香川県で16年開催の瀬戸内国際芸術祭がアートに加えて、食のプロジェクトを始動させることなどが紹介された。

来賓のJR西日本営業本部の室博副本部長は、JR四国と共同で取り組んでいる関西と松山を往復する「松山・広島割引きっぷ」を紹介。「昨年は約9千枚売れました。今年も今までに約1千枚売れて対前年110%です。今年は関空からインバウンド向けのきっぷも発売し、国内と海外の両方から利用しやすくします。来年は岡山DCがあります。岡山を中核に高松など四国地方のいろんなところへも泊まっていただきたい」と話した。

意見交換会の参加者には、香川県でキャンペーン中の新作駅弁で骨付き鳥が丸ごと入った「丸亀名物・骨付き鳥弁当」が30食限定で振る舞われた。

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