観光業界専門紙「トラベルニュースat」おすすめ国内魅力再発見の旅

今こそ東北へ(1) 宮城・鳴子温泉郷―カラコロ湯めぐり

11/07/25

東日本大震災によって大打撃を受けた東北地方。しかし、ひと括りに東北といっても元気な地域はたくさんある。今や合言葉になった「東北を元気に」という思いは、旅という行動で表したい。実際に訪れれば、東北の持つ自然や歴史のいつもどおりの素晴らしさに、逆に元気がもらえるはずだ。そうだ、今こそ東北へ行こう―。

宮城県西部、山形県との県境の山間に鳴子温泉郷はある。豊富な源泉、多彩な泉質、四季折々の自然景観、東北人の気質。数々の魅力に彩られた湯のまちの風情を求めて、温泉郷の奥の奥まで漂泊の旅へ―。

鳴子温泉郷は、かつて俳人・松尾芭蕉も訪れた、「奥の細道」の舞台の1つ。鳴子、東鳴子、中山平、鬼首、川渡の5つの温泉からなり、それぞれ風光明媚な自然をベースに、歴史や文化など独自の個性を有している。温泉郷を湯めぐりすれば旅の楽しみも5倍増。温泉郷全体で源泉数は400本、泉質は8種類と訪れる地によって様々な湯が楽しめることも特徴だ。

鳴子温泉郷

温泉郷内に400本ある
という源泉のひとつ

鳴子温泉は温泉郷の中心地。その魅力は湯のまちの情緒に集約される。滝の湯や早稲田桟敷湯といった共同湯の湯けむりとひしめく旅館が温泉街の風情を演出。各旅館や観光案内所で貸し出す下駄をカラコロならしての散策は温泉旅の醍醐味だ。食事処や土産店で特典が受けられる手形、その名も「下駄も鳴子」も利用したい。

鳴子の名物といえば鳴子こけし。1つひとつに職人の魂がこめられ、素朴な笑みをたたえる表情は温かみを感じさせる。

温泉郷全体を見渡すと、名所が点在。深さ100メートル、鳴子峡は全長2.5キロに及ぶ大峡谷で、紅葉のスケールは特筆もの。鬼首温泉エリアの地獄谷は、散策路を歩けば足元から湯が湧出するミニ間けつ泉もあり、温泉のパワーを感じさせる。

鳴子観光ホテルは鳴子温泉街に立地。大浴場と檜の露天で美肌の湯と称される乳白色の柔らかな湯を堪能できる。温泉情緒のどまん中で、湯の力と宮城の味覚を味わいながら、くつろぎと癒しの時間を過ごしたい。

日本旬紀行 旅のおすすめサイト

今こそ東北へ(2) 岩手・花巻温泉郷―"イーハトーヴ"を探訪に続く

購読申し込み
夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ