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今こそ東北へ(3) 福島・土湯温泉―自然と素朴な空気に包まれて

11/07/25

福島県からは、福島市西部の土湯温泉を紹介しよう。吾妻山と荒川が織りなす風光明媚な自然環境に豊かな湯が湧出。素朴であたたかい空気に包まれた湯の郷で、しばらくの逗留を楽しみたい。

土湯温泉の歴史は1千年以上といわれ、聖徳太子のお告げ伝説などが伝わる霊験あらたかな温泉だ。荒川上流の谷合いに位置し、13種の豊富な泉質、まろやかな湯が疲れを解きほぐしてくれる。土湯の中心地のほか、野地温泉や鷲倉温泉などの土湯峠温泉郷、奥土湯温泉もあり、一帯で湯の郷風情を演出している。

土湯温泉街の魅力の1つが足湯。「土ゆっこ」「かじかの湯」など趣の異なる足湯が点在しており、温泉街散策のひと休みに利用しよう。また土湯のシンボルといえるのが、こけし。宮城県鳴子、遠刈田と並ぶ「日本三大こけし」の1つで、簡素かつ素朴な味わいは、今も昔も旅の思い出として親しまれている。

土湯峠温泉郷・野地温泉は標高1200メートルの高原にある。ブナの原生林の中で森林浴を楽しめる散策路「ブナッ子路」が整備されており、春夏は高山植物、秋は紅葉と美しい光景は必見。約90分の散策は心を清らかにしてくれるはずだ。

土湯峠温泉郷からは、磐梯吾妻スカイラインが伸びており、福島盆地を眼下に眺めながら、雄大な自然の中でドライブが楽しめる。その自然の美しさは作家・井上靖も「吾妻八景」と称したほど。

土湯

磐梯吾妻スカイライン

野地温泉ホテルでは、乳白色の美湯を源泉かけ流し、6つの浴槽で。檜風呂「千寿の湯」からは源泉の噴煙が眺められ、露天風呂「鬼面の湯」は夜間ライトアップで幻想的な雰囲気に。高原の澄んだ空気のなかで館内湯めぐりといこう。

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