JTB、13年度は増収減益 国内、訪日がけん引
JTBグループの2013年度連結決算が5月30日に発表された。13年4月―14年3月の通期では売上高が前年度比5.6%増の1兆3052億円で、営業利益は同12.2%減の135億円、経常利益は同16.5%減の154億円を計上した。当期純利益は同12.0%減の76億円と減益ながら黒字決算だった。
旅行事業の売上高は、景況感の改善を背景に、話題豊富な国内旅行と日本全体で旅行者1千万人を突破した訪日旅行がけん引。全体で同5.8%増の1兆1775億円と堅調に推移した。
国内旅行は、伊勢神宮と出雲大社の遷宮や東京ディズニーリゾート30周年などの当たり年で同5.0%増の5744億円。エースの商品改革が奏功したほか、法人営業も好調業種を中心に取引が拡大、ウェブ販売もるるぶトラベルとの連携などから宿泊販売が伸び好調だった。
海外旅行は同3.7%増の5322億円と一定の売上を確保。ルックは取扱人員で前年を下回ったものの、ハワイ・ヨーロッパで付加価値商品の販売を強化し売上高は前年を上回った。法人営業は東南アジア方面が伸びた。ウェブ販売でもエクスペディアジャパンが提供する海外ホテル9万軒の取扱いを始めるなど着々と拡大を進めた。
訪日旅行は、東南アジア方面からの増加が目立ち、同28.5%増の391億円と躍進。富裕層向けのBOUTIQUE JTBが好調で、ウェブ販売のJAPANiCANも商品数を拡充するなどした。
3部門のウェブ販売取扱額は同23.2%増の1795億円。海外事業会社全体の売上高は同24.0%増の2073億円と、次世代を見据えた部門も急拡大した。
14年度は地域交流ビジネスや、新会社「JTB国内旅行企画」での商品改革、グローバル事業などを推進し、売上高1兆3120億円、経常利益170億円、当期純利益88億円を見込む。