観光業界専門紙「トラベルニュースat」おすすめ国内魅力再発見の旅

自然、歴史、生活―地域の個性輝く(2) 舞鶴・伊根・与謝野

赤れんが映える軍港のまち・舞鶴市

丹後の東の玄関口は軍港のまち。舞鶴港一帯に明治建造の赤レンガ造りの海軍倉庫が12棟残り、5月には「赤れんがパーク」として整備・オープン。歴史遺産、レトロな観光スポットとして親しまれている。

パークでは倉庫をイベントスペースや工房、赤れんが博物館、歴史施設「まいづる智恵蔵」などに活用。往時のたたずまいのなか、ムードたっぷりの散策が楽しめる。

周辺には砲台跡や造船所、停泊する海上自衛隊護衛艦など軍港の光景が点在。市内バスの1日乗り放題や観光施設での特典が付く「舞鶴かまぼこ手形」も使って便利に市内を周遊したい。

赤れんがパーク

レトロなムード漂う
「赤れんがパーク」

「ええにょぼ」舟屋の風情・伊根町

伊根の個性は舟屋の町並み。伊根湾に沿って船のガレージと居住空間を兼ねた家屋が200軒以上も建ち並び、地域の暮らしを伝えている。

舟屋は1階が船のガレージ、2階が居住スペースで、漁業を営む人々の知恵の結晶。山が迫る海岸線にずらりと並ぶ風情が旅人を魅了する。

町並みは地元ガイド「伊根浦散策案内人」の案内で。舟屋の歴史や伊根の暮らし、生活の知恵に触れながら舟屋の町並みを散策する。美人を意味する方言「ええにょぼ」の極意に触れよう。

伊根舟屋

伊根の個性・舟屋の町並み

丹後ちりめんの伝統、モダン漂う・与謝野町

丹後ちりめんの一大産地として栄えた「ちりめんのまち」。まちに残る古い町並みに、伝統の面影を感じたい。

今も高級織物として名を馳せる丹後ちりめん。生産の中心地だった加悦地区の旧街道「ちりめん街道」を歩けば、各家屋の玄関先にかかる揃いのちりめん製の暖簾に伝統への矜持が感じられる。洋館を有する江戸期建造の旧尾藤家住宅、洋風の近代建築である旧加悦町役場などに与謝野モダンのロマンが漂う。

ちりめんへの理解を深めるなら「丹後ちりめん歴史館」へ。資料や懐かしの機具を展示しているほか、実際の絹織物の生産工程が見学できる。

ちりめん街道

ちりめん街道にたつ
江戸期建造の旧尾藤家住宅

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