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NPO法人びわ湖トラストが「第1回会員の集い」 朽木の巨木から琵琶湖の環境保全を学ぶ

11/11/17

琵琶湖の研究活動を支え、環境運動を推進するNPO法人びわ湖トラスト(山田能裕理事長)は11月13日、滋賀県大津市のコラボしが21で「会員の集い」を開いた。

集いは会員だけでなく、琵琶湖の環境問題に興味を持つ人たち50人が参加。琵琶湖の源流のひとつである安曇川上流の集落で山を守り、朽木の山を知り尽くした猟師の松原勲さんから、山や動物、そこに関わる人たちの暮らしが琵琶湖の環境に与える影響などについて話を聞いた。

松原さんは、朽木の山に生育するトチノキを守る会「巨木を育む豊かな森と水源の郷を作る会」の中心人物で、「山が荒れると川が傷み、琵琶湖の水温まで変えてしまう」と指摘。そのため、朽木にある巨木林の環境保全に取り組み、現在、朽木には200本以上の巨木があることを確認しているという。また山を荒らす一因として鹿の繁殖が著しく、現在6万8000頭の鹿が草や木の芽を食べてしまい里山の保全がしにくい状況である、と語った。

鹿を駆除するなかで、鹿の肉の販売ルートをつくり「朽木ゴールドもみじ」として商品化し、東京や京都のレストランから引き合いがあることも紹介した。

このあと、朽木から持ってきた鹿肉や近江野菜の漬物、小鮎の佃煮、近江新米おにぎりなど琵琶湖の食の恵を味わった。

びわ湖トラストの山田理事長は「今回初めて、琵琶湖の恵みを感じていただく集いを開いた。少しでも琵琶湖の環境を守るお手伝いをしたい。お力添えをお願いしたい」と話していた。

琵琶湖環境科学研究センターの熊谷道夫さんは「琵琶湖の底の温度が上がり、濁りが増えている。原因はわからないが引き続いて調査を進めたい」とし、「若い世代にこういった活動をどのように引き継いでいくのかが我々の課題だ」と呼びかけた。

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