DC後も好調継続へ企画続々 JR北海道と観光振興機構が説明会
社団法人北海道観光振興機構とJR北海道がこのほど、大阪市北区のホテルモントレ大阪で北海道観光プロモーションを開いた。大阪の会議では過去最多となる旅行会社関係者約80人に、2013年春夏の観光情報や3年後に函館まで延伸開通する新幹線について説明した。
第1部は、観光振興機構の観光プレゼンテーション。冒頭、同機構の寺澤重成常務理事が今年7―9月に展開したデスティネーションキャンペーン(DC)の結果を報告した。「8年ぶりのDCは、前年同期比105%の366万人でした」と謝辞を述べ、同時期に行った長期滞在モニターも好感触だったと話した。
11年4月からスタートした「夢大地北海道ガイドタクシー」。観光案内や接遇マナーで一定以上の条件をクリアしたタクシー運転手を認定した制度で、今のところ札幌だけだが、すでに266人の認定乗務員がいる。個人旅行などでのオプション利用を見込む。
北海道オプショナルツアーズは今年設立した着地型専業の旅行会社。札幌市のさっぽろテレビ塔発着で日帰りツアーバス「HOTバス」を運行している。日・英・中・韓4カ国語の音声ガイドや全コースにつくオリジナルランチが好評だという。20人以上の団体買取が可能な上、旅行会社ホームページ上のバナーから予約が制約すれば手数料を支払うアフィリエイト契約も行っている。
道南の18市町でつくるみなみ北海道観光推進協議会は松前町の桜など「花咲浪漫の旅」を、旭川市の旭山動物園は今年冬と来年秋に相次いでオープンする「北海道産動物舎」「大型草食獣館」などを紹介。富良野市は夏期に運行する乗り放題バス「くるる号」が来夏からファーム富田に立ち寄るとPRし、チケット1枚の販売につき大人10%、子ども20%を手数料として設定しているとした。十勝エリアでは冬の「スパ街道」、来春スタートの「カフェスイーツ街道」をアピールした。
第2部はJR北海道の商品説明会。鉄道事業本部の西野亨営業部長は「あと3年5カ月後の新函館開業に向けたトライアル」として、観光列車や2次交通の充実に力を入れたと強調した。
道央ではニセコの開発に力を注ぐ。来年8月10―25日には、函館―小樽間に特急「ヌプリ」、札幌―長万部間に「ワッカ」を今夏に続き運転。函館以北のアクセス改善を図った。ニセコ駅を起点に、体験観光を組み入れた周遊バス・ツインクルバスを2系統走らせる。
札幌―旭川間の特急「旭山動物園号」の車両を来年7月にリニューアル。ラッピングデザインを変更するほか、子どもが遊ぶスペースなど車内の装いも新たにする。
富良野・美瑛ノロッコ号は来年、運転15周年を記念して運転期間を延長。これまでの6月上旬―8月末に加え、9月―10月14日までの土日祝日も運転する。