蒲郡名物アカザエビで「プリンセス御膳」 今年の料理を発表/愛知
愛知県の蒲郡市観光協会(市川行雄会長=ホテル竹島)はこのほど、2013年の「プリンセス御膳料理」を発表した。西浦温泉の旬景浪漫銀波荘で開いた発表会には関係者150人が出席した。
プリンセス御膳は、蒲郡市が市制55周年を迎えた2009年からブランド化を推進している蒲郡産の天然アカザエビをメーンにした料理。本物を提供することによる顧客の維持・拡大を目的に、市内各施設の料理長や調理長の研修会を開いてきた。
2013プリンセス御膳は、アカザエビをメーン食材に健康・美容・季節感を意識した地元食材を取り入れた内容で、フードコーディネーターの後藤かおりさんが各料理長の逸品にアドバイスを送った。そのあと、参加者は会場となった旬景浪漫銀波荘の料理長がつくった御膳を味わった。
発表会と併せて「第20回料理長・調理長」「第23回接待長(女性リーダー)」の合同研修会も行われた。
研修会で後藤さんは、2013プリンセス御膳の取り決めとして(1)メーン食材としてアカザエビを1品プラスし、料理長お勧めの一品を入れること(2)素材は地産地消にこだわること(3)健康と美容を意識し季節感を失わないことなど、5つの決めごとを明かした。加えて、各料理長の料理にキャッチコピーをつけることや見た目、食材が健康にどのように関係しているかなどを紹介することの重要性を訴えた。
続いてミリン製造の老舗である角谷文次郎商店の角谷利夫社長が「知られざる『MIRIN』の魅力」を演題に講演した。
角谷さんは醸造文化が愛知県の味の基本であるとし、すべての醤油は愛知県から始まり、鎖国の時代に醤油がイギリスに持ち帰られ、ウスター地方で生まれたものがウスターソースであると紹介。ミリンは500年の歴史を持つもち米のリキュールであり、愛知県が食文化に与えてきた影響がいかに大きいかを語った。
市川会長は「これまで蒲郡では天然食材のアカザエビのブランド化を進め、着実な成果を上げてきました。これをより推進するため旅行会社やマスコミ関係者の皆さんには情報発信と販売を、漁業関係者の方々にはアカザエビや新しい食材の提供と協力をお願いしたい」。
蒲郡市の稲葉正吉市長は「アカザエビは養殖ができないため蒲郡ならではの食材です。アカザエビを食してご意見をいただき、これからも力添えを」と話し、協力を求めた。