農業体験や宿場町に高評価 近畿アドバイザリー会議の守山市現地視察/滋賀
14/05/20
近畿観光まちづくりアドバイザリー会議(吉兼秀夫座長=阪南大学教授)では昨年11月に守山市で現地視察を行い、このほどの「観光まちづくりへの提案書」の交付へつなげた(「健康テーマに観光まちづくり 近畿アドバイザリー会議、滋賀県守山市に提言」参照)視察を通じて旅行商品化や観光まちづくりの方策を探った。
委員の評価がもっとも高かったのはJAおうみ富士ファーマーズマーケットおうみんち。地産地消のレストラン、直売所などからなる施設だが、委員の多くはソフト事業に可能性を見出していた。その一つが、青空フィットネスと題した農業体験。かがんだり額に汗してする農作業をフィットネスと表したところが秀逸で、鍋の材料がそろう鍋畑などユニークな試みが特に評価を受けていた。
中山道・守山宿は古い町並みの散策のほか、初夏にホタルが見られることを評価する委員が多かった。「JRの駅から徒歩5分の市街地で、ホタル観賞できるのは大きな武器」とし、この夏に募集型企画旅行を行う旅行会社の委員もいた。
佐川美術館も評価が高かった。平山郁夫の作品など秀逸な展示内容で、芸術に触れることで心身の平穏を促す「アートセラピー」の可能性を多くの委員が言及した。
また、湖岸にはリゾートホテルが建ち並ぶ。ホテルの滞在メニューとして市内観光資源と連携するよう委員は感想を持ったが、ホテルからの2次交通が最大のネックになっていた。何人かの委員は「高低差がほとんどない地形を生かしてレンタサイクルを活用したい。乗り捨てなど利用者が使いやすいよう態勢を整えたい」などとした。
そのほか、琵琶湖対岸のおごと温泉、教育旅行を軸とした京都との連携などについても多くの委員が指摘した。