「ひと」パワーでまちあるき観光 関西経済同友会が活性化へ提言/大阪
14/05/27
大阪を国際観光都市へ変革させるには「住民が主役のまちあるき観光の推進を」―。関西経済同友会・大阪まちづくり委員会(福島伸一委員長=新関西国際空港会長)の大阪活性化分科会(丸尾真哉座長=Jプロデュース社長)はこのほど、大阪の活性化に向けた提言書をまとめた。
うめきた地区の再開発やあべのハルカス、USJの新アトラクションオープンなど大規模な集客施設の整備が進む大阪。提言書では、こうしたハードの充実がまちづくりに取り組む好機として「ソフトパワー」による活性策を打ち出した。
具体的には、大阪の資源をつなぎ生かす「ひと」こそが大阪の個性とし「親しみ、温かみ、ユーモアのある大阪人」(分科会スタッフの仲井牧子さん)の魅力を最大限引き出す手法がまちあるきと位置づけた。コンテンツとしてのまちあるきの充実がUSJなど集客施設からの回遊性向上にもつながると見通す。
プロモーションも、大阪人による「わがまち自慢」を動画サイトへ投稿するなど「ひと」を主役にアピールする。
提言書をまとめるにあたっては、東京在住の留学生とともにまちあるきを実践。堺の刃物に魅せられ大阪に店を構えたカナダ人、市民の台所黒門市場などを視察。住民が主役のまちあるき観光に可能性を感じたという。
提言書は大阪府や大阪市に渡し、まちあるき観光に必要な人材育成などを働きかけている。