東京観光の"掘り出し物"を探せ 都内市町村も参加し観光情報交換会
東京都内の観光関連団体と旅行会社やメディアにマッチングをしてもらおうと東京観光財団は3月4日、東京・芝の東京タワーで観光情報交換会を開いた。好評だった昨年度に続いての2回目の開催で、観光36団体、旅行会社とメディア関係者60人が参加した。
特別企画として伊豆諸島と小笠原によるアイランド観光説明会を行ったほか、交流会には東京諸島の島酒9種と多摩地方から地酒5酒がふるまわれた。
旅行会社やメディアにも得意とする旅行素材やテーマ、参加者個人の関心の濃淡があり、情報交換会の役割はお互いに相性のいい相手を見つけることにもある。特に今回の観光情報交換会には観光PRに慣れた東京諸島や中央区、墨田区、新宿区など東京都心部の観光団体だけでなく、世田谷区、練馬区、町田市、立川市、瑞穂町など観光ではこれまで目立つことが少なかった市町村の観光団体も参加しており、旅行会社やメディアの参加者は掘り出し物を探そうと、熱心にテーブルを行き交っていた。
青梅市や奥多摩町など東京の多摩地方の市町村で構成する大多摩観光連盟のメンバーとして参加した瑞穂町は、町産業課の本間みさきさんと原田有介さんが都内最大級となる20万株のカタクリが群生する「さやま花多来里(かたくり)の郷」を瑞々しくアピールした。住民が大切に育んできた天然のカタクリ群生地を町が管理するようになりPRも始めた。JR八高線の箱根ヶ崎駅から徒歩15分。
いくつかのアニメの舞台になったことから、新たなアニメの聖地として売り出し中の立川市。旬の観光でアピールするのは当然アニメと思いきや、立川商工会議所の高橋佑弥さんは「国営昭和記念公園です」。
昭和記念公園は、昭和天皇在位50周年を記念して立川基地跡に造園が決まり、1983年に開園した立川市と昭島市にまたがる広大な公園。四季ごとに花の美しさで知られるが、高橋さんのお勧めは公園の一角にある日本庭園。とにかくここの紅葉がすばらしい。
新宿御苑が海外からの旅行者に人気なのは知っているけど「昭和記念公園は新宿御苑よりいいと思います。立川と昭和記念公園を世界の人に知ってもらいたい」と力説する。JR立川駅から徒歩10分。