花燃ゆ、世界遺産登録で「今が旬」アピール 山口県、名古屋で初の発信会
山口県観光連盟(松村孝明会長)はこのほど、名古屋市西区のウェスティンナゴヤキャッスルで「おいでませ山口・名古屋情報発信会」を開いた。関係者120人が出席した。山口県が名古屋市内で観光説明会を開くのは初めて。
山口県は今年、大河ドラマ「花燃ゆ」の舞台となり、萩市の松下村塾や萩城下町などは「明治日本の産業革命遺産」として世界文化遺産に登録された。発信会は登録決定前だったが、初の名古屋開催で山口観光の意気込みを示した。
山口県の村岡嗣政知事は「観光力の増強は当県の最重要課題」とトップセールスとしての決意を示し、松村会長も「山口県は今が旬。日本全国、世界にアピールするチャンス」と力を込めた。
現在、山口県への発地別の入り込み状況のうち、名古屋がある中部エリアからは74万人で全体に占める割合では6%。中四国396万人(構成比32.3%)、九州・沖縄347万人(同28.3%)、関東157万人(同12.8%)、近畿134万人(同10.9%)との差は小さくない。
村岡知事は「中部からの送客はまだまだ少なく、伸びる可能性がある」と話し、これからも中部へのアピールを強化していく方針を明らかにした。
山口県では、2017年9―12月にデスティネーションキャンペーン、18年に明治維新150年を迎える。現在は「やまぐち幕末ISHIN祭」を展開中で、県内周遊を促す全県周遊型パスポートの発行などを行っている。今年度までを第1章とし、来年度からの第2章では2次交通アクセスの充実や主要観光地への移動手段を整備。県内全域にテーマ性を持たせたビュースポット観光案内版を設置する。
「食の魅力などの情報発信にも力を入れ、観光需要の拡大を図る」と村岡知事。
県産品の試食会を兼ねた交流会で、あいさつに立ったJTB国内旅行企画執行役員の野元功一中部事業部長は「魅力ある山口県の最新の観光情報を知ることができた。1人でも多くの観光客をお送りできるよう努力したい」と話した。