食とパフォーマンスを強化 瀬戸内国際芸術祭が企画発表会
「瀬戸内国際芸術祭2016」の企画発表会がこのほど、東京・日本橋の日本橋三井ホールで開かれ、観光関係者やメディア関係者のほかアーティストらが出席した。
開催期間や作品鑑賞パスポートの価格などは、すでに発表されており、この日は総合ディレクターの北川フラムさんが、食とパフォーマンスを強化する芸術祭の新たな展開や見どころを話した。
北川さんは冒頭、「島のじいちゃんや来訪者が楽しかった、幸せを感じたという芸術祭を目指している」と芸術祭の趣旨をおさらい。個々の作品を通じて「アジア 海のつながり」を掘り下げ、「島しょ文化を見ていきたい」と3回目となる同祭の抱負を述べた。
食については、すでに今年6月から「瀬戸内『食』のフラム塾」を開講。瀬戸内の本物の食の磨き上げと食関連の情報発信に取り組んでいる。
「最近はB級グルメに偏っている」。北川さんは生活、文化の根底にある食、生産者とつながる瀬戸内の食を発信する。
会場の1つ、高松市の栗林公園では瀬戸内の食の提供とパフォーマンス鑑賞による「栗林公園おもてなしプロジェクト」(仮称)を21日間にわたって展開。また、高松港周辺会場では、工芸品などのものづくりや食、パフォーミングアーツの祭典で、「港でつながるアジアの賑わい」を演出するという。
企画発表会会場には、今年開催した「大地の芸術祭 越後妻有トリエンナーレ」でも人気を集めた、オーストラリアの巨大人形劇パフォーミング・グループ「スナッフ・パペッツ」が乱入し、瀬戸内国際芸術祭で北川さんが力を入れようとしているパフォーマンスの一端を出席者に体感してもらっていた。
瀬戸内国際芸術祭2016は16年3月20日―4月17日、7月18日―9月4日、10月8日―11月6日の春夏秋の3シーズン制で108日間開催する。会期中約200の作品を楽しめる作品鑑賞パスポートは、前売券が一般4千円(当日券は5千円)、高校生2500円(同3500円)。全国の旅行会社やコンビニで芸術祭前日の16年3月19日まで販売している。