四国こんぴら歌舞伎大芝居、来春は豪華出演陣 鴈治郎襲名、愛之助や中車も/香川
香川県琴平町は来年春に金丸座(旧金比羅大芝居)で開催する第32回「四国こんぴら歌舞伎大芝居」の出演者と公演日程を発表した。
今回は4代目を襲名した中村鴈治郎さんが出演し、襲名披露を行い座頭も務める。鴈治郎さんが出演するのは6年ぶり5回目。このほか9年ぶり3回目の坂田藤十郎さん、7年ぶり5回目の中村扇雀さん、2年ぶり3回目の中村壱太郎といった成駒家の三代が出演。3年ぶり4回目の片岡愛之助さん、初めてのお目見えとなる市川中車(俳優の香川照之)さんの出演も注目されている。
公演は2016年4月9―24日。8日には出演者が町内を人力車で回る「お練り」を行う。1日2回公演で1部は11時、2部は15時30分に開演予定。
演目は第1部が「彦山権現誓助剱 毛谷村」「四代目中村鴈治郎襲名披露口上」「幸助餅」。第2部が「あんまと泥棒」「鷺娘」「恋飛脚大和往来 玩辞楼十二の内 封印切」。
入場券の販売はJTBとJR四国が取り扱う。「四国こんぴら歌舞伎大芝居 観劇セット」組み込み型旅行商品(両社共通)の個人型宿泊付観劇セット商品、団体型観劇セット商品のいずれも11月25日から両社の各支店、提携販売店で受付を始める。問い合わせはJTB中国四国高松支店 電話087―851―3055、JR四国旅の予約センター 電話087―825―1662。
四国こんぴら歌舞伎大芝居推進協議会の文化顧問の千玄室さん(裏千家第十五台家元)は「30年の永きにわたり、現存する我が国最古の芝居小屋として江戸時代の姿を保存するとともに、歌舞伎をはじめとする伝統芸能の普及と伝承のため、公演を継続的に開催されてきましたこと、心より敬意を表します」。
中西進さん(文学博士、2013年文化勲章受章)は「金丸座は長い歴史を誇る我が国の貴重な文化遺産であり、国民のすべてから愛されるべき芸術の殿堂であります。文化の継承には手厚い保護が必要です。その上で、ここを舞台とする四国こんぴら歌舞伎は、観客と一体となって奥深い歴史からの木霊を聞きとめ、国内外に向けて日本文化の真髄をさらに発揮させていくことでしょう」。