維新150年へ観光力増強 山口県、村岡知事が力強く明言
山口県(村岡嗣政知事)はこのほど、大阪市北区のウェスティンホテル大阪で関西の旅行会社の企画担当者を招いて「おいでませ山口大阪情報発信会」を開いた。下関や美祢、山口など11市町村が「わがまちイチオシの観光資源・特産品」をアピールする1分間プレゼンテーション、知事トップセミナー、県産品試食会の3部構成で行われ、参加した旅行会社と山口県の観光担当者は活発な交流が行われた。
知事トップセミナーは「明治維新150年に向けて やまぐちの魅力発信と観光力強化」がテーマ。村岡知事は「観光力の増強は山口県の最重要課題」と力強く明言。明治日本の産業革命遺産が世界遺産登録、Mine秋吉台地域が日本ジオパークに認定されたことや2017年のJRグループのデスティネーションキャンペーン(DC)が開催されることなど山口県観光が注目されていることを強調した。
また「今年のNHK大河ドラマ『花燃ゆ』の放送を活用し、2018年の明治維新150年に向けて効果的で持続的な観光需要の拡大を図りたい」と述べ、官民一体となって山口県観光全体の魅力を体感できる総合的なキャンペーンを展開する考えを明らかにした。
さらに明治維新150年に関しては鹿児島・高知・佐賀各県と連携し旅行商品造成、共同イベント、広域観光ルート形成、観光プロモーションの4つのプロジェクトを推進する「平成の薩長土肥連合」が今年7月からスタートしたことも紹介、4県で明治維新150年を盛り上げていくことを訴えた。
山口県商工労働部の小玉典彦理事は「山口県の二次交通対策の取り組み状況」を説明した。
16年3月31日まで県外貸切バス事業者に対し、バス1台につき県内滞在日数に応じて2万円を助成(山口県内のバス事業者は3万円)するほか、萩―新山口駅間の直行バスや萩・津和野、山口・秋芳洞をめぐる観光周遊バスの料金割引を行っていることを紹介した。
山口県観光連盟の松村孝明会長は「6月に名古屋、7月に東京、9月に台湾、そして今回10月に大阪と情報発信を継続中だ。世界遺産登録や日本ジオパークの認定、JR6社のDCと今、山口県には追い風が吹いている。この好機を生かして多くの人に来ていただけるよう旅行商品の造成をお願いしたい」と要請した。