来春の四国DCへ機運高まる 四国ツー創造機構が大阪で観光商談会
来年4月の四国デスティネーションキャンペーン(DC)に向けて10月12日、四国ツーリズム創造機構が観光商談会を開いた。会場の大阪市北区のホテルグランヴィア大阪には四国4県の旅館ホテル、観光施設など72社112人の関係者が参集し、招待した在阪旅行会社28社93人に向け情報を発信した。
観光情報プレゼンテーションであいさつした同機構の真鍋省二事業推進本部長は、2016年は各県でイベントや催しが行われ、四国向け商品で旅行会社の実績が前年比100%で推移していることを紹介し、DC開催年である来年も「高知で志国高知幕末維新博(3月から)、香川でアートせとうち、愛媛で道後温泉椿の湯別館のオープン、徳島でときめきあわ旅など、2017年もイベントや催しが盛りだくさんです」。
また同機構の別所智之グループリーダーは、14年ぶりの開催となる四国DCに向け「四国88カ所霊場や金刀比羅宮での特別拝観や公開をはじめ、複数の観光素材をめぐる観光周遊バスやタクシーなど680の観光素材を充実させました。すべての観光素材は四国DCのホームページでも見ることができます。ぜひ四国へお越しください」。
続いて各県担当者が最新情報を伝えた。徳島県=夏以外でも開催している阿波おどり、あわ文化の代表として「阿波藍」の染め体験、徳島ラーメンやハモ料理▽香川県=瀬戸内国際芸術祭会場の島で開催期間外でも作品を公開するほか、讃岐うどんの名店や観光スポットをめぐるうどんバス▽愛媛県=約30年ぶりに飛鳥時代をイメージした温泉施設が道後に誕生すること、17年に正岡子規と夏目漱石が生誕150年を迎えイベントを企画していること▽高知県=志国高知幕末維新博、坂本龍馬書状や大政奉還建白書写などを収蔵、展示する高知城歴史博物館が17年3月4日にオープンすること、高知城のライトアップなどを紹介した。
JR四国営業部誘客戦略室の久保正担当室長は、四国DCを機に土讃線に登場する観光列車「四国まんなか千年ものがたり」、登場から3年目を迎え平均乗車率が93%を記録している予讃線「伊予灘ものがたり」について紹介。特に後者については「好調のため平日の運行を増便します。旅行会社の貸切運行は上期だけで36本と前年を大きく上回りました」。
さらに、本州四国連絡高速道路の酒井利夫取締役常務執行役員は、今回商談会に初めて参加。「瀬戸大橋は18年に開通30周年を迎えます。四国の重要な玄関口を担う本四高速も皆さんの仲間として四国の魅力をアップしていくよう努めます」と話した。
商談会全体について、同機構の松田清宏会長は「去年より40人ほど参加者が増え、とてもありがたい。今日は珍しいお酒、珍しい郷土料理をたくさんもってきました」と話し、さらなる交流と商談の具体化を促した。