自然あふれる「もうひとつの東京」の魅力 東京観光財団、西多摩で観光視察会
東京観光財団は11月30日、東京・西多摩地域の観光視察会を行った。観光関係メディアや同財団の賛助会員など20人が参加した。
西多摩地域は東京都の西部エリアを占め、西端は山梨県と接する。里山や山林も多く、東京都の最高峰で標高2千メートルを超える雲取山や、東京を代表する2つの河川、多摩川と秋川が流れる。広い範囲が秩父多摩甲斐国立公園に指定されていて、都民にはハイキングや川遊びで親しまれ、例年11月には紅葉を目当てに多くの人が訪れている。
同財団では、東京観光の情報発信が都心部を中心にした23区エリアに集中していることから、もうひとつの東京観光の魅力として多摩や伊豆諸島のプロモーションや観光素材の開発、連携に力を入れている。今年度、東京都から同財団に運用が移管された観光発掘のための補助金事業「地域資源発掘型実証プログラム事業」の対象には、毎年、西多摩地域のツアーやイベント活動も選ばれている。
今回の視察ツアーはこうした活動の一環で行われ、今年、新たに多摩地域の情報発信拠点として、東京都が立川駅の駅ビル3階にオープンさせた東京観光情報センター多摩を見学したのち、バスで西多摩の入口ともいえるあきる野市の武蔵五日市駅周辺に移動し「秋の秋川渓谷」を探訪した。電車だと、新宿からは1時間ほど。
一行は、クラウドファンディングにより古民家を再生したコミュニティスペースで駅にも近い「壱番館」で、あきる野市の観光担当者から観光の概要について話を聞いたあと、大イチョウが見事な広徳寺と、年間20万人が利用する日帰り温泉施設「瀬音の湯」を訪ね、最後に2016年に武蔵五日市駅前にオープンした自然アクティビティ拠点「東京裏山ベース」で意見を交換した。
東京裏山ベースは、秋川渓谷でガイド付きのハイキングやサイクリングツアーを実施しているほか、店舗には観光パンフレットのほかロッカーやシャワールーム、カフェを併設し、旅行者同士、旅行者と地元の人が交流する場にもなっている。
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