10年ぶりに宿泊110万人台に 下呂温泉観光協会、「E-DMO」で勢い増す/岐阜
岐阜県下呂市の下呂温泉観光協会(瀧康洋会長=水明館)はこのほど、第72回通常総会を水明館で開いた。2017年度の宿泊入込客数が前年度比5.4%増の110万4404人で、10年ぶりに110万人台の大台に乗ったことが報告された。
瀧会長は、10年ぶりの宿泊客数110万人台について「国内観光客、インバウンド客合わせて5万6千人を増やすことができた」と報告。「10年前と同じ110万人台とはいえ、中身が違う。10年前に比べると団体客は10万人少ない。東日本大震災以降、団体客が減り続けるなか、毎年個人客を地道に増やし続けた。その結果、個人客を10万人増やすことができて110万人台にのせることができた」とし、観光協会が一丸となって個人客へのシフトに取り組んだ成果だと強調した。
国内観光客の増加については、これまでの東京・名古屋・大阪を中心とした大都市圏での宣伝活動から、北海道や九州まで広域に広げたプロモーションが功を奏したと瀧会長は分析。日本観光振興協会から高い評価を受けているエコツーリズムとDMOを組み込んだE―DMOの効果であるとも話した。
また、インバウンドは東アジア主体から東南アジア、欧州まで広げたプロモーションの結果、個人客の増加につながったとしている。
同協会では、今後もE―DMOをさらに発展させ、客観的データに基づいた地域マーケティングや地域マネジメントを強化し、地域が主体となった事業を展開していくことを確認。同時に、観光客の滞在時間の延長につながるスイーツの商品開発やレンタサイクル事業の拡充を図り「アジア三名泉」による相互交流も推進するとした。
総会前には、民俗研究に携わる神崎研究所所長で旅の文化研究所所長の神崎宣武さんが「『おじぎ』の日本文化」の演題で講演。神崎さんは「おじぎは日本のマナーとして認知されているが、その起源とどのようにして広まったのかを知るべきだ」と話した。
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