新幹線敦賀開業へ歩み 山代温泉観光協会、まちの魅力向上へ決意新た/石川
石川県の山代温泉観光協会(萬谷正幸会長)はこのほど、山代温泉の森の栖リゾート&スパで2018年度通常総会を開いた。
萬谷会長は北陸新幹線金沢開業から3年目を迎え「県内各地の集客に勢いがなくなってきた」としながら「山代温泉は健闘している」と強調。他エリアが前年と比較し10―20%ダウンしているなか、山代温泉は4%減で収まり、関西客も増加傾向であると話した。
昨年発表した中期ビジョンにも言及し、まち並みの整備や交通インフラの整備、インバウンドやMICEへの取り組みの強化で、5年後の北陸新幹線敦賀開業までに90万人の宿泊客を目指すと語った。
これを受けて同温泉旅館組合の新滝英樹理事長は「5年後の敦賀延伸は温泉地の魅力を発信することで大きな誘客ができるチャンス。これからの5年間で準備を進めたい」と話した。
総会では2017年度の外国人宿泊客が石川県で52万9432人(対前年比146%)、山代温泉で2万611人(同108%)であったことが報告された。
白山白川郷ホワイトロード片道無料キャンペーンは総合計で6215人、このうち加賀温泉郷に宿泊した人数は3233人だった。
また、山代大田楽には4千人、おもしろやましろ夏まつりには1万6365人を集客した。
今年度事業は中京、関西、首都圏など大都市圏への誘客キャラバンの実施、インバウンド対策など誘客推進や観光サイン・景観維持管理、おもてなし向上、まち歩き推進などまちづくりの推進にも取り組む。
総会終了後には大東文化大学文学部中国学科の山口謠司准教授が「アイウエオ―明覚上人と日本語」を演題に講演した。
山口准教授は山代温泉の中心地にある薬王院温泉寺の中興の祖であり、「あいうえお」の五十音の創始者として知られる明覚上人が、いかに偉大な存在であるかを紹介。多くの参加者が聞き入っていた。
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