上高地で開山祭、山岳観光のシーズン幕開け
10連休初日の4月27日、長野県松本市の上高地で、山岳観光シーズンの幕開けを告げる「上高地開山祭」が開かれた。この日、上高地エリアに入山した観光客はほぼ例年並みの3500人。上高地のシンボル、河童橋のたもとで行われた式典会場の回りには人垣ができ、アルプホルンやアコーディオンの演奏を楽しんだり、神事を見守り山の安全を祈願した。
上高地開山祭は1967年に始まり、今回が51回目。80年代には豪雪のため2回中止になったほか、近年でも吹雪のため会場を上高地バスターミナルに移して開催したことも。標高1500メートルの山岳観光地ならでは、毎年、異なる積雪量や天候で訪れる人々を歓迎してくれる。
今年の4月27日は全国的にも冷え込んだエリアが多く、上高地は早朝の気温が3度まで冷え込み、午前10時頃から天候は雪に。午前10時50分にアルプホルンの演奏で開幕した開山祭は、約1時間、終始雪の降る中で行われた。
当日の人出は例年通りながら、上高地の多くの宿泊施設では、1週間ほどの予約状況が連日満館の状況。なかには、「満館はありがたいが、スタッフがパンクしなければいいが」と、例年とは異なる入り込みを心配する旅館経営者も。上高地の宿泊施設は例年11月から4月まで半年間休館し、新規に雇用したスタッフを多数交えての営業再開となり、ゴールデンウィーク期間中、常連を中心とした適度な宿泊者数で、通常は「慣らし運転」の時期にもあたっている。
上高地では第73回「ウェストン祭」が6月1、2日、国民の祝日「山の日」を記念した「四方山祭りin上高地」が8月11日、穂髙神社奥宮例大祭(明神池お船祭り)が10月8日に行われ、11月15日の上高地閉山式で今シーズンの幕を閉じる。期間中130万人が訪れる。
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