DMV運行やアート 四ツー創が商談会開催、4県の取り組み紹介
四国ツーリズム創造機構は10月2日、大阪市北区のANAクラウンプラザホテル大阪で「2019四国観光商談会」を開き、270人が参加した。新しい水族館のオープンや世界初の乗り物「DMV(デュアルモードビークル=道路と線路の両方を走る乗り物)」の運行開始、アートイベントの開催など四国4県の様々な観光情報をアピールした。
徳島県は県外からの誘客を促進し、宿泊客数の増加を図るためウェブサイトやSNSを活用した「徳島あるでないでキャンペーン」に取り組む。春の阿波おどり、県立文化の森のデジタルアートなど光の八十八カ所としてイルミネーションの魅力、大塚国際美術館などのフォトジェニックなスポットも紹介した。
香川県では20年3月、四国最大級の「四国水族館」が四国の玄関口である宇多津町うたづ臨海公園内にオープンする。太平洋や瀬戸内海、四万十川や仁淀川など四国ならではの水景をテーマにした展示を行う。また、20年4月4日—11月29日までの金・土・祝の114日間、JR瀬戸大橋線を海面175メートル上に塔頂する「瀬戸大橋スカイツアー」を旅行会社向けのツアーとして実施する。
愛媛県は、同県とゆかりのある人気お笑いコンビ・和牛による「疲れたら、愛媛。」と題した観光PRを行っている。JR四国との共同企画として12月1日まで「疲れたら、愛媛。愛ある南予フリーきっぷ」を販売。愛媛県と広島県を結ぶ「瀬戸内しまなみサイクリングロード」が国土交通省の「ナショナルサイクルルート」制度の第一候補に選ばれたことや道後温泉で実施されている「道後REBORNプロジェクト」を説明した。
高知県では20年12月まで「リョーマの休日 自然&体験キャンペーン」を実施している。今年4月にオープンした「スノーピーク土佐清水キャンプフィールド」や清流・仁淀川、中津渓谷、室戸ジオパークなどのガイドツアーのほか、今年リニューアルした牧野植物園など高知の自然と関わる素材をアピールした。20年7月には足摺海洋館「SATOUMI(さとうみ)」がオープンする。
JR四国は20年4月から予土線の高知—窪川間に新しい観光列車「志国土佐 時代(とき)の夜明けのものがたり」を運行すると発表した。
商談会とレセプションも開かれた。レセプションでは阿波尾鶏の唐揚げややオリーブ牛の一口ステーキ、宇和島鯛めし、かつおのたたきなど各県からそれぞれ12品目の郷土料理が持ち込まれ、参加者は各県自慢の料理を楽しんだ。
四国ツーリズム創造機構の山本和弘事業推進本部長は「今、四国は大きなチャンスを迎えている。米国のニューヨーク・タイムズが行った『世界で行くべきデスティネーション』で四国が第7位に、世界でもっともシェアが高い旅行ガイドブックを発行するロンリープラネットが『アジア太平洋地域の訪れるべき目的地』として日本で唯一、四国が選ばれた」と伝えた。
さらに、21年10—12月、JRデスティネーションキャンペーンが四国で開かれることを報告。「四国の各県や市町村、DMO、観光事業者の皆さんと新しいコンテンツを開発し、磨き上げて旅行商品として取り上げてもらえるよう四国が一丸となって取り組んでいきたい」と話した。
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