日本遺産「麒麟が舞う因幡・但馬」の活性化 鳥取市でシンポジウム
2019年5月に「日本海の風が生んだ絶景と秘境-幸せを呼ぶ霊獣・麒麟が舞う大地『因幡・但馬』」として日本遺産の認定を受けたことを記念し11月30日、鳥取市国府町コミュニティセンターでシンポジウムが開催される。鳥取県東部から兵庫県北部の「麒麟のまち圏域」の活性化を図ることを目的にするもので、日本遺産の可能性や活用法を探る基調講演やパネルディスカッションなどが行われる。
基調講演は、東洋大学大学院国際観光学部客員教授の丁野朗さんが「日本遺産の可能性―認定事例から見る活用手法」と題し、丁野さん自身がアドバイザーを務める日本遺産認定地域の広島県呉市など具体例を交えて話す。
パネルディスカッションは丁野さんをコーディネーターに、岩美町観光協会の川口博樹会長や因幡麒麟獅子舞の会の金谷堅太郎理事、DMO麒麟のまち観光局の石塚康裕事務局長らが「日本遺産を生かした圏域の活性化の手法について」意見を交わす。
シンポジウムは11月30日10時から12時30分で、入場無料。智頭農林高校郷土芸能部の「因幡の麒麟獅子舞」、新温泉町の諸寄麒麟獅子舞保存会による「但馬の麒麟獅子舞」がアトラクションとして披露されるほか、圏域の市町のグルメや特産品が一堂に集う「山陰三ツ星マーケット」が同時開催される。マーケットは9時から15時まで。子どもたちがチアダンスを披露するステージイベントなども予定されている。
日本遺産「日本海の風が生んだ絶景と秘境―幸せを呼ぶ霊獣・麒麟が舞う大地『因幡・但馬』」は、麒麟のまち圏域(鳥取県=鳥取市・岩美町・若桜町・智頭町・八頭町、兵庫県=香美町・新温泉町)が認定エリア。日本最大級の鳥取砂丘や、荒波に削り出された奇岩が連なる山陰海岸が広がり、鳥取砂丘を生み出す急流の上流には豪雪に育まれた杉林を背に豪邸が佇み、岩窟の中に古堂が姿を現す…これらは日本海の風が生んだ絶景と秘境であるとともに、厳しい風の季節での無事とそれを乗り越えた感謝を胸に、古来より幸せを呼ぶ麒麟獅子を舞い続け、麒麟に出会う旅人にも幸せを分け与えている圏域の人々の生活文化が日本遺産認定のストーリーとなった。
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