東北観光機構 20年度は国内観光回復に軸足、まず域内から
東北6県プラス新潟県の自治体や、観光産業を中心とした経済界で構成する東北観光推進機構は6月15日、コロナウイルス感染拡大収束後の観光需要の早期回復を重点とした、2020年度の事業計画を発表した。
同機構では、2020年度までにブロック内の年間訪日旅行者数200万人を目標に、これまでインバウンドの誘致に重点を置いたきた。2019年には東北6県の外国人宿泊者数が、政府の目標より1年早く150万人を突破していた。
ただ、今年度は観光需要を大きく左右するコロナウイルス感染症の収束の動向を見ながら、軸足を国内観光に移し、自粛期、東北ブロック内の観光の復興期、国内観光の復興期、国際観光位復興期に分けて事業に取り組むことにしている。
現在は自粛期の位置づけで、「デジタルファースト」を戦略の中心に、動画やSNS、ウェブサイトの活用強化、航空券・ホテル等の予約データに基づくプロモーションや、デジタル統計データを活用した域内動態に関するデータ収集・分析に力を入れる。
東北プラス新潟県のブロック観光については、すでに6月8日、観光需要の早期回復を目的に、「東北・新潟応援 絆キャンペーン」を実施すると発表している。
7月上旬にキャンペーン特設サイトを開設し、〇東北・新潟の大自然、歴史・文化等を伝える動画の配信〇各地域の応援メニューや魅力的な観光コンテンツの紹介〇東北・新潟域内へのお得な旅行商品の紹介〇東北・新潟域内を列車で周遊するお得なパス等の紹介〇東北域内を車で周遊するスタンプラリーの紹介-など、情報発信を行う。
現在、県の宿泊費補助制度などで、徐々に再開されている県内観光から、キャンペーンの実施で、ブロック内観光へ踏み出す機運を高め、7月後半以降は、国のGo Toトラベルキャンペーンも活用しながら、国内全域を対象にしたプロモーションへ拡大させることを計画している。
国際観光については秋以降、各国のコロナ収束状況に応じた情報発信と、東北への国際定期便の運航再開を見据えた受け入れ環境の整備に努める。
東北6県では2021年4-9月の半年にわたり、JRグループと共催の大型観光キャンペーン、東北DC(デスティネーションキャンペーン)を開催することが決まっている。
延期された東京オリンピック・パラリンピックと同時開催となることで、東北DCへの海外からの誘客についても準備を進める。
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