「北海道・北東北の縄文遺跡群」 7月に世界文化遺産登録へ
文化庁は5月26日、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の諮問機関イコモス(国際記念物遺跡会議)が、日本が世界文化遺産登録を目指している「北海道・北東北の縄文遺跡群」について、登録が適当とする勧告を行ったと発表した。
イコモスは同遺跡群について、先史時代における農耕を伴わない定住社会および複雑な精神文化や、定住社会の発展段階や様々な環境変化への適応を示していると評価した。
勧告により7月に開催される世界遺産委員会拡大会合で世界文化遺産への登録が正式に決まる見通し。
5月10日には「奄美大島、徳之島、沖縄県北部および西表島」(鹿児島、沖縄両県)の世界自然遺産登録も勧告されており、同時登録が見込まれる。
日本国内の複数の世界遺産が同時に登録されれば、2011年の小笠原諸島(東京都)と「平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群」(岩手県)以来、10年ぶり。国内の世界遺産は25件となる。
北海道・北東北の縄文遺跡群は、青森県の三内丸山遺跡など17の考古遺跡で構成されている。約1万5000年前から農耕以前まで、北東アジアで長期間継続した採集、漁労、狩猟による定住の開始、発展、その間の精神文化の発達を知ることができる。
構成資産群は次の通り。
〇北海道 垣ノ島遺跡、北黄金貝塚、大船遺跡、入江貝塚、高砂貝塚、キウス周堤墓群
〇青森県 大平山元遺跡、田小屋野貝塚、三内丸山遺跡、二ツ森貝塚、小牧野遺跡、大森勝山遺跡、亀ヶ岡石器時代遺跡、是川石器時代遺跡
〇岩手県 御所野遺跡〇秋田県 伊勢堂岱遺跡、大湯環状列石
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