アユ解禁の多摩川 遡上数は2年前の10分の1、台風19号の影響重く
21/06/08
東京都は6月4日、今年の春に多摩川を遡上したアユが32万尾と推計されると発表した。多摩川のアユの遡上は2019年10月の台風19号の影響で、2019年の333万尾から昨年は1割程度の37万尾へと激減。今年はさらに下回る結果となった。
遡上するアユの数が2年連続で少なかったことについて、東京都島しょ農林水産総合センター振興企画室の城智聡企画調整担当は、「一昨年の台風19号の影響で、昨年の遡上数が少なかったことが主な要因と考えられます」としている。
東京都ではアユを重要な水産資源として、1983年から多摩川下流部で遡上調査を行っている。今年は3月16-5月31日まで、多摩川河口から約11キロの丸子橋近くに定置網を設置して調査を行った。
アユは寿命が1年の年魚で、多摩川では主に河口から15-25キロ区間で秋に産卵、ふ化すると海に下り東京湾で冬を過ごした後、春に多摩川を遡上する。
調査開始以降、多摩川のアユの遡上数が最も多かったのは2012年で、1200万尾と推計されている。
多摩川では中下流域で6月1日、上流の秋川で6月5日にアユ釣りの解禁日を迎えた。奥多摩は6月19日、南秋川は7月1日が解禁日となる。
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