群馬・サイクルトレインツアーに参加した① 自転車そのままに乗車
1月15、16日の2日間、群馬県で1泊2日の行程の「電車運転・車掌体験と大胡車庫見学 新型自転車走行体験と初詣 白井屋ホテル宿泊 1泊2日の旅」という長いタイトルと内容盛りだくさんのモニターツアーが行われた。メディア、旅行記者、自転車関係者、インバウンド関係者などを招待し催行されたツアーに参加した。
早朝、浅草から東武鉄道特急両毛に乗り約2時間、終点の「おおまま赤城駅」では、今回のモニターツアーのメイン主催者である上毛電気鉄道(上毛電鉄)の古澤社長はじめ歓迎バナーを持った地元の皆様から出迎えを受けた。
古澤社長からは、「赤城駅は上毛電気鉄道の駅でもあり、上毛電鉄にとっては東京方面への玄関口となっているものの、赤城という駅名が付いているものの、かつてはあった駅と赤城山とを結ぶバスやケーブルカー、ロープウェイはすでに廃止され、赤城山観光の発着駅は前橋駅がその役割を負っています。元々生活路線として地元密着の営業を続けているが、沿線人口の減少や高齢化に伴い、会社の生き残りをかけて観光路線としての鉄道事業を強化したい。それには電車と沿線の観光地を巡るための2次交通として、バスに代わり自転車を組み合わせることが良いと思っています」とモニターツアーへの期待が語られた。
上毛電鉄では約20年前から自転車を折りたたんだり輪行袋に入れずに、そのまま電車に乗せられるいわゆるサイクルトレインのサービスを行っている。現在は平日の朝の通勤通学の時間を除いたほぼ全ての電車が利用できる。サイクルトレインは全国でもサービスが広がっているが、臨時便であったり事前の予約が必要だったりすることも多く、上毛電鉄のほどよいおおらかさが嬉しい。
持ち込み料は無料。ルールも2両で走る電車の後方の車両に載せて手で押さえてね、という緩さ。モニターツアーの参加者で今回2両目は一杯になっていたが、イベントがない時でも沿線の学生や住人がとても気軽に普通に利用しているのを目にした。
マイ自転車だけでなく、上毛電鉄では以前から有人駅4駅に無料のレンタサイクルも用意している力の入れよう。ただしこれは時間制限(午前9時から午後6時まで)があり、変速機が付いていない普通のママチャリ。
ということで、今回のモニターツアーでは、レンタルママチャリは使用せず、昨年10月に地元の企業の寄付により赤城山の周辺の観光利用を見越してサービス提供を開始したシェアサイクル事業「あかぎCogbe(コグベ)」を利用した。事業名のコグべは群馬の方言で「漕ぐべ=漕ごう」の意味で分かりやすい。
この地元企業が持つ技術で、電動クロスバイクは下り坂走行時には自動的に充電することが可能で長時間の走行が可能となっている。事前に専門アプリをスマホにダウンロードして、メールアドレスとクレジットカードを登録することで利用できる仕組みになっている。
今回のモニターツアーでは1泊2日で自転車に乗った距離は合計10数キロと短かったものの、普段運動をしていないという参加者も楽々完走し、自転車に乗る楽しさに目覚めたようで、自転車買いたいのでアドバイスくださいという嬉しい声もあがっていた。(つづく)
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