ロケツーリズムアワード発表、静岡県伊東市・オリックス・ホテルマネジメント・長崎県島原市が大賞受賞
ロケツーリズム協議会は2月15日、地域や企業のファンづくりのため、作品のロケ地やそれをきっかけに再発見された地域の魅力を、効果的に活用・発信した会員地域・企業を表彰する2023年度「ロケツーリズムアワード」表彰式を東京・渋谷の渋谷キューズ開いた。地域大賞を静岡県伊東市、企業大賞をオリックス・ホテルマネジメント(OHM)、特別大賞を長崎県島原市が受賞。映画・ドラマのロケ地を訪ね風景と食を堪能し、人々のおもてなしに触れる機会を増やすことで、地域のファンを拡大する。
ロケツーリズム協議会は、ロケを支援する撮影サポートの体制づくりからロケ実績を効果的に活用する方法まで、成功事例やノウハウの共有を行う団体。ロケツーリズムアワードは、地域の取り組みを発表する「ロケツーリズムフォーラム」の中で発表された。
伊東市 小野達也市長「シビックブライドが高まり、一層ロケに力を」
地域大賞を受賞した静岡県伊東市の小野達也市長は、「伊東市は2020年に『伊東ロケーションサービス』という組織を立ち上げ、以来官民一体でロケを誘致しながらシティープロモーションを行っている。市ももちろんだが、警察署や消防なども含めて商工会議所、観光協会などが一体となり事業を進めてきた。また、その中でも地域の皆様が非常に協力的で、一つのシビックプライドが高まったとも考えている。伊東市では観光交流数も含めると毎年650万人ものお客様が訪れており、今後もいろいろなレガシーを大切にしながら、また一層ロケに力を入れていく」と話した。
オリックス・ホテルマネジメント 似内社長「ロケを“ご縁”に地域貢献」
企業大賞を受賞したオリックス・ホテルマネジメントは2年連続の受賞。同社は、2021年から各施設に『地域共創担当』という専任者を2人ほど設置し、会社を挙げて『地域共創プロジェクト』を実施している。現在も地域の行政、企業などと関係性を強化しながらさまざまな形でコラボレーションして活動している。
似内隆晃社長は「コロナ禍は厳しい状況だったが、今後において事業を推進する上で何が大事かを考え直した時、まず “地域”が活性化してないと集客含めて難しいという結論に至った。その中の一つの重要なアイテムが“ロケツーリズム”だ。受賞の一つの要素としてドラマ『週末旅の極意~夫婦ってそんな簡単じゃないもの~』(テレビ東京)があるが、私共は協賛という形で本ドラマに入っている。ロケ地としてドラマ内で登場する施設は全てわれわれの宿泊施設。実際に企画が進む中で弊社スタッフがエキストラ出演し非常にモチベーションも上がったと話すほか、視聴者の方からも『やっぱり旅してみたい』『この施設行ってみたい』という明るい声が聞けた。今回はテレビ東京の企画だったが、プロデューサーから『オリックスの施設バラエティーに富んでいて面白いから』ということで企画をしていただいたのが『週末旅の極意~夫婦ってそんな簡単じゃないもの~』だった。“ご縁”も大事だなと改めて思った。今後ともご縁も大切にしながら、地域貢献、地域の活性化を図っていく」と先を見据えた。
島原市 古川市長「まさかの成果、広告効果は約9億4000万円」
特別大賞を受賞した長崎県島原市の古川隆三郎市長は「ロケツーリズム協議会の参加地域の中で一番東京から遠いのが島原市。まさか、これだけ成果が出るとは思っていなかった。実は昨年度のロケ対応が32件、そして本年度は昨日時点で33件もあり、3月まで相当入っている。昨日までの広告換算値を算出しますとおよそ9億4000万円の効果が出ており、やればできるということを地方である島原市が体現している。コロナ禍で大変なことも多くあったが、一方で水や空気が綺麗で人情豊かな地方都市のあり様は徐々に高く評価されている。今後は北海道から沖縄まで全国のロケ地はたくさんあるので、皆さんと一緒に地域を盛り上げるために島原市は今後も頑張っていく」と意気込んだ。
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