江戸街道プロジェクト 関東運輸局、「自走」への取り組み強化
国土交通省関東運輸局は3月11日、地域連携促進企画として取り組む江戸街道プロジェクトの2年目の活動報告や次年度の展開を議論する「第3回江戸街道プロジェクトアドバイザリー会議」を東京・八重洲のグラントウキョウサウスタワーで開いた。大学教授や観光県関係者など委員が参加。今後は、ロゴマークの普及・対象の発信力強化、既存・連携中の取り組み(周遊ルートなど)の商品化、新たな周遊ルートなどの開拓を行うことで「伴走から自走へ」を目指す。
江戸街道プロジェクトは、広域関東(1都10県)の魅力を「江戸街道」という統一テーマでブランディングし、街道観光の推進を通して地域を活性化する取り組みで、関東運輸局が2022年度から主導。観光資源が単体ではなく複数で連携することで相乗効果を生み、魅力度や発信力の向上、集客増につながる取り組みとして期待されている。
会議の冒頭、関東運輸局の勝山潔局長は「これまで街道観光の集約的な情報発信や具体的な誘客につながる取り組みとして街道観光プラットフォーム構築による効果検証、小田原を舞台にしたアプリ活用による周遊促進実証事業などを実施してきた。さらには街道観光をさまざまな角度より発展させる観点から江戸料理と分散型宿泊を実証事業に取り上げ、具体的な地域連携に寄与できるようセミナーなどを実施してきた」と成果を報告。今後は活動を通して見えてきた課題の解決や一層の地域間の連携機運の醸成に取り組む方針を示した。
今後は、「特別体験事業」「地域観光新発見事業」など、観光庁補助事業を最大限活用した観光地域づくりの支援のほか、アドバイザリー会議での助言を生かしながら料理街道や温泉街道といった連携テーマに基づく周遊ルート開発や旅行商品化の支援、大型BtoCイベントを開催するなど街道関連事業のプロモーション支援、既存の取り組みの発信力強化・商品化、新規開拓(自治体・DMO連携仲介)など関東広域観光機構(関東広域DMO)によるインバウンド誘客支援などに取り組む。
参加した委員からは、アプリのデータの有効活用や江戸街道の起点となる日本橋を活用した取り組みの展開、地方での誘客イベントの実施、外国人に分かりやすく刺さるコンテンツの開発・情報発信、認証制度など消費者が実際に動き成果につながる取り組み、事業者がプロジェクトに参画しやすい支援の用意といった声が上がった。
江戸街道プロジェクトの委員は次の通り(順不同・敬称略)。▽石田東生(筑波大学名誉教授▽丁野朗(日本観光振興協会総合研究所顧問)▽高橋佑司(リクルート地域創造部部長)▽宮崎俊哉(三菱総合研究所主任研究員)▽ルース・マリー・ジャーマン(実業家)▽古賀方子(全国街道交流会議専務理事)▽小堀明夫(関東広域観光機構専務理事)▽井上成美(日本ウオーキング協会事業統括専務理事)▽勝山潔(関東運輸局長)※欠席=山崎まゆみ(跡見学園女子大学兼任講師)▽土屋武司(足立成和信用金庫理事長)
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