奈良県と大阪観光局が連携 万博見据え広域ルート構築
奈良県(山下真知事)と大阪観光局(溝畑宏理事長)が5月14日、大阪・関西万博を契機とした両地域の観光振興を推進するため連携協定を締結。奈良県橿原市の県総合庁舎で、山下知事と溝畑理事長が出席し締結式を行った。
協定は①大阪観光局が持つ観光データを利活用し、戦略的な観光施策の立案や観光マーケティングを実施すること②奈良県中南部(中南和地域)に、インバウンドのラグジュアリー層を主ターゲットとした高付加価値のコンテンツの開発と受入環境を整備すること③奈良県にナイトタイムエコノミー(夜観光)を創出すること④大阪の都市型観光と奈良の歴史文化遺産やスピリチュアル性を組み込んだ広域観光ルートを開発―などを盛り込んだ。
締結式で山下知事は「観光データの利活用や高付加価値の商品開発に長けた大阪観光局と連携し、レベルアップを図りたい。県内に港や空港はないので、大阪の賑わいと本県の資源をつなぐことで相互に補完できます。インバウンド需要の開拓に努めたい」と話した。
溝畑理事長は、「中南和地域は世界のトレンドであるスローな旅にぴったり。地元の人と交流、触れ合いながらスピリチュアルな体験をラグジュアリー層に訴えたい。世界に向けて『今こそ奈良』とプロモーション展開します」とした。
今回の協定を受け、大阪観光局から奈良県へデータ分析に長けたスタッフを非常勤職員として派遣するほか、中南和地域の古民家を活用した宿泊施設の開業や、大阪と奈良を周遊するデジタルスタンプラリーの実現などに取り組む。
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