広域周遊促す事業推進 京都府観光連盟、オーバーツーリズム解消へ取り組み
公益社団法人京都府観光連盟(田中誠二会長=大和学園理事長)は6月14日、京都市下京区の京都東急ホテルで2024年度通常総会を開いた。オーバーツーリズムなど京都市内の一部にインバウンド客が偏重している現状に対して、府が推進する「もうひとつの京都」、市が推進する「とっておきの京都」と連動し京都府下全域の広域周遊を促す。
オーバーツーリズムについては5月、西脇隆俊府知事と松井孝治市長が連携して解消に取り組むことに合意。府市連携周遊促進事業として今年度補正予算に盛り込むことを府議会、市議会に諮っている。その事業を中心的に担う役割が広域DMOの京都府観光連盟に求められている。
田中会長は府北部エリアの「海の京都」、中部エリアの「森の京都」、南部エリアの「お茶の京都」といった“もうひとつの京都”へ「周遊性を高める取り組みを行いたい」と表明。さらに、京都市などが伏見や京北など市郊外への周遊を促す「とっておきの京都」とも連携し、DMOとして同連盟がコンテンツ開発に注力する京都西部一帯の「竹の里・乙訓」を含めて「文化、歴史、食をテーマにした商品造成に取り組む」とし、二次交通がぜい弱な地方部へのアクセス改善策も合わせて周遊性を高める。
また、来年開催する大阪・関西万博に向けて、万博の開催期間にあわせて「和食と世界の食サミット」を府とともに実施し、万博後の京都ガストロノミーツーリズムの構築につなげていくほか、川床など生活文化が息づく京都の河川にスポットを当てた企画を予定。田中会長は「万博から京都へお越しいただいた国内外の皆様の来訪満足度をあげ京都ファンになってもらう好機と捉えています」と話す。
24年度事業では、多言語サイト「ANOTHER KYOTO」などの戦略的情報発信事業や観光アカデミーの開催などによる観光人材の育成に取り組む。
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