“柱状節理”が主役になる修景―東尋坊で再整備プロジェクト 福井県坂井市
福井県大阪事務所と福井県坂井市はこのほど、大阪市内でシティプロモーションミーティング「これが福井のさかいや」を開催した。北陸を代表する景勝地・東尋坊の再整備プロジェクトなどを紹介した。
坂井市の池田禎孝市長は「北陸新幹線延伸後の坂井市のアクション」をテーマに講演。世界三大絶勝・東尋坊をはじめ江戸時代の町並みが残る三国湊、12ある現存天守の一つ丸岡城など福井県観光の主要資源を有していることをアピールした。
東尋坊は「環境共生」をコンセプトにビジターセンターや大型駐車場を整備し、三国湊は10棟18室のオーベルジュを新設。丸岡城は観光センターを移転新築しカフェやVR映像の展示ギャラリーを設ける。「伝統ある古き良き風景を残しながら、訪れるたびに変化を楽しみ、何度でも行きたくなるような観光地へ進化させたい」。今春、芝政ワールドに日本最大級の恐竜アトラクション「恐竜の森」、越前松島水族館にはミズダコと触れ合える「みずだこ館」がオープンしたことも伝えた。
東尋坊再整備プロジェクトに取り組む建築家で東京大学准教授の川添善行さんは「世界に3カ所しかない柱状節理を持つ東尋坊ですが、現在はアスファルトやコンクリートの方が目立つので、柱状節理が主役になる地域計画を行います。既存商店街の修景も行い、周遊できる散策道を設けたい」と話し、夕陽観賞施設の整備や三國エリアと連携した地域回遊性を高めていくとした。
その後2人は対談で、池田市長は坂井市に福井県唯一の福井空港があることから「港と城に加えて空港を持っているので空港も活性化し、坂井市の観光を盛り上げたい」。川添さんは「柱状節理は1万年前からあり、そこには長い歴史の生業があります。その生業を底上げしたい。鮭は外洋の長旅を終えると生まれ故郷の河川に帰ってきます。坂井市も鮭と同じように戻ってきたくなるまちにしていきたい」と、それぞれ地域づくりへの意欲を語った。
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