【東日本大震災】3月の訪日外国人 震災後は7割減
11/04/19
東日本大震災の影響で3月の訪日外国人が前年同月に比べ半減した。
日本政府観光局(JNTO)が4月14日、出入国統計(推計値)を発表したが、3月の訪日外客は50・3%減の35万3千人だった。
減少幅は過去最大で、大阪万博の反動で41・8%減となった1971年8月を上回った。月間の訪日客が減少したのは09年10月以来17カ月ぶりで、今年1、2月と比較してもほぼ半減した。
震災前後で比較すると3月1~11日が前年同期比4%増、12~31日が同73%減だった。
訪日上位の国・地域別は、最大の訪日国である韓国が47・4%減の8万9千人。中国は49・3%減の6万3千人、台湾は53・0%減の4万2千人、米国は45・6%減の3万9千人、香港は61・2%減の1万4千人だった。
JNTOでは訪日旅行者激減について、「特に原子力発電所事故により、旅行の前提となった安全・安心に対する懸念が高まった」「震災後、訪日旅行の主要送り出し国が一斉に日本への渡航自粛や、日本に滞在する自国民に出国を求める勧告を発出した」ことなどを要因としてあげている。
一方、出国日本人数も18・0%減の128万2千人と約2割減少した。10年9月以来6カ月ぶりの減少で、二桁減は09年6月以来。ただ、01年の米国同時多発テロ、03年のSARSの流行、09年の世界金融危機の最大減少月と比べて減少幅は小さい。