在留外国人、コロナ収束後の国内旅行に意欲/YOLO JAPAN調査
YOLO JAPAN(東京都港区・加地太祐代表取締役)はこのほど、日本に在留する63カ国372人から新型コロナウイルス終息後の観光に関するアンケートの回答を得てまとめた。そのうちの9割が沖縄や東京をはじめとする他府県への旅行に強い関心を持っていることがわかった。
調査は、日本に在留する外国人226カ国16万人以上が登録している日本最大級のメディアを運営する同社が2020年4月27日―年5月11日にかけてアンケートを行ったもの。
沖縄と東京が人気
訪れたい旅行先で国内1位に選ばれたのは沖縄県(139人、37%)。次いで2位東京都(112人、30%)、3位北海道(101人、27%)、4位大阪府(94人、25%)、5位京都府(90人、24%)と続いた。日本人観光客にも人気の高い都道府県が上位に並んだ。
旅行先を選ぶ際に重視する点として、近場であること(29%)よりも旅行先によって様々な特色が出る食事や宿泊施設の質(62%)や面白いイベントがあること(56%)が挙げられ、遠方への旅行に需要があることが分かった。また、衛生面への配慮がされていること(47%)も半数近くが重視をしており、withコロナ時代において在留外国人は安心して様々な体験ができる国内旅行への関心が高いことがわかった。
国籍別ではアメリカ、ドイツ、フィリピン、イタリアは沖縄県を選ぶ傾向が高く、食事やリゾート施設、ホテルなどの宿泊施設の質が重視されている。イギリス、ネパールから選ばれたのは北海道で、混雑していないことなどゆっくりと楽しめる旅行に需要があることが分かった。インド、インドネシア、ブラジルは東京都で、東京オリンピックなどのイベントや衛生面への配慮も選ぶ理由として挙がった。ベトナムは京都府で、混雑していないことが重視されていた。
さらに、訪日外国人に対する国内旅行への関心について、在留外国人会員の95%が「コロナ終息後に海外から外国人が日本に訪れると思う」と答えている。その理由は「日本にある観光地に行きたいから」(84%)や「日本文化を体験したいから」(81%)という声が多く、諸外国と比較しても日本固有の観光地や文化を体験することへの関心が高いことが分かった。
文化体験や地方の料理で訪日誘致
同様に、在留外国人が考える訪日外国人を誘致する方法として、日本の文化体験(82%)をはじめとした、地方の料理やお酒(62%)など、地方での色濃い日本文化体験ができるプランが多く挙がった。一方で、三密に配慮されたプライベートツアー(22%)やインターネットでの疑似体験(17%)は支持されにくい結果となり、オンラインでの疑似体験やプライベートツアーなど感染への配慮による新しい形式の旅行よりも、日本の文化を体験するコンテンツの重要性が示された。
海外在住の外国人にオススメしたい、日本でしかできない体験については以下のようなコメントが寄せられた。
「温泉をオススメします。初めて日本に来て温泉に入った時、服を全部脱いで恥ずかしかったですが、温泉に慣れたら気持ちよかったです。また、夏に浴衣を着たときはすごくいい感じでした」(ベトナム、20代、女性)
「日本でしか体験できないのは地方の独特な文化、そしてその雰囲気だと思います。観光客を歓迎する気持ちから、過度にカスタマイズしてしまうと、逆に魅力がなくなってしまいますので、地方の文化をそのまま保持してほしいと思います」(ロシア、20代、女性)
「日本の自然を体験してほしいです。日本式の「おべんとう」を持って川や山などの自然がある場所へ出かけるのは本当に新鮮です。また、水族館、テーマパーク、美術館、フラワーパークにも行くことをお勧めします。それらはきっと永遠に思い出すものです」(フィリピン、20代、女性)
YOLO JAPANでは、アンケート調査を受けて「日本で暮らす外国人にとってより良いサポートを提供するために、引き続きサービスの拡充に努めます」としている。
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